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バスターズ!・第四十七話「癖」

[457]  博上 文  2005-11-22投稿
龍一と本郷は、薄暗い一本道の通路を歩いていた。

(どこに行くんだ・・?)
「さて、龍一君。これから君にはバスターになるための、ある『儀式』を受けてもらう。」
本郷が歩きながら、話を切りだした。
「は、はぁ・・・。」

『儀式』と聞いて、龍一は少し不安になった。嫌な予感がする。
「なに、そんなに固くなることは無い。リラックスしてくれたまえ。」
本郷はそう言って微笑んだ。
しかし、そう簡単にリラックスできるはずもなく、
龍一はしばらく無言で歩いた。
「あの・・・」
龍一は一歩先を歩く本郷に、恐る恐るに声をかけた。
「なんだね?」
「俺なんかが・・・本当にバスターになってもいいんですか?」
龍一の質問に、本郷は髭をひと撫でして言った。

「ふむ・・・その質問をするとゆうことは、君には何か『やましい事』でも有るのかね?」

やましい事・・・龍一にとって、それは図星だった。
「いや・・・あの、実は・・・警察に追われてて・・・」
「ほう、警察に。」
本郷は顔をしかめるわけでもなく、もう一度髭を撫でた。
「でも!濡れ衣なんです!本当はあの化け物がアキラを・・・!」
龍一は急いで弁解しようとした。だが、アキラの名前を口にした瞬間、龍一は『あの光景』を思い出してしまった。
そう、化け物の口の中から見える、アキラの足を・・・
龍一は言葉がでなくなってしまった。足も止まり、顔は下を向き、肩が震えた。
本郷は震える龍一の肩に、やさしく手を乗せて言った。
「かまわんよ・・・。」
本郷の声を聞いて、龍一は顔を上げた。
「ここに来た経緯が何であれ、私達は君を拒みはしない。あとは君が何を思い、何をするかだ・・・その『何か』を成し遂げるためにここに来たのだろう?違うかね?」
何かを成し遂げるため・・・本郷のその言葉は、龍一の心に深く響いた。
「・・・はい!」
肩の震えを振り払う様に、龍一は力強く答えた。

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