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DRAGON LOVER 7

[386]  木村蜜実  2009-08-21投稿
DRAGON LOVER 2章



「ハーン♪遊園地行こう♪」

勝手に家のドアを開けるエリンに、僕は立ち止まる。

「エリン…チャイムぐらい鳴らせ…。」

「あはっ♪そっか♪ごめんね♪」

素直な所は可愛い…。
僕は幼い頃の気持ちが段々とよみがえってきた。

僕は、エリンが愛しくなってきた。

「ねぇ、早く行こう♪」

人間界の生活にも慣れてきた頃、僕とエリンは徐々に小さな恋を育てて行った。

一方、ライアンはと言うと……………。

これまた厄介…。

人間の女と付き合い出した。

僕等の『掟』では、人間に恋をしてはならない。
ライアンはそれを承知で付き合っている。

仕方ない事だ。

ライアンにとって初めての『恋』だから…。

ドアを開け、手を繋いで歩き出すと、

「どっか行くのか?」

後ろからライアンの声。

「これから遊園地行くの♪ライアンも行く?」

「俺はパス。夜、奈々ちゃんと会うし…。」

照れながら答えるライアンが少し初々しく見えた。

「そっか、楽しんでこいよ。」

「そっちもな。」

手を振り、また歩き出す。

「ライアン嬉しそうだったね♪よかった〜」

エリンは上機嫌だ。

「なんでお前が喜ぶんだよ…。」

「だって、あたしがハーンの事取っちゃったでしょ?一人ぼっちは寂しいし…。」

「そうか?そんなもんかね…。」

「ハーンって以外と冷たいのね〜。」

そんな会話をしながら、遊園地へ。

僕は遊園地の意味も解らず来てしまった…。

「すげぇ…変な乗り物がいっぱい…。」

「ハーン…人間界の予習しなかったでしょ…?」

……図星……。

あれもこれもと、はしゃぐエリン。

無邪気なもんだ…。

「ハーン、アイス買って♪アイス♪」

あいすってなんだ…?

この世界は疑問だらけ…。

「わかったから、ちょっと落ち着けよ。」

「は〜い♪」

手を挙げて、椅子に座って待つ。エリンは足をフラフラと揺らしながら待つ。

僕はあいすを買って、エリンの元へ戻る…。

エリンは違う方向を向いている。

「エリン…どうした?あいす買ってきたぞ…。」

呼んでも返事をしない。

僕もエリンが向いてる方を見る…。

「!」

あれは……奈々ちゃん?
しかも、知らない男といる…。

「……許せない。」

これはマズイ…。

エリンの瞳が段々、龍の目に変わってゆく…。

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