南十字学園美術部!
「梓恵里の絵って綺麗だよね」
「べっ、別に、そんなに綺麗なんかじゃ……」
去年。
部活に入って教室の隅で絵を描いていたあたしに気づいて、話掛けてきた優しい子。
日々思いは募るばかり。
叶わないこの想い
だって、あの子はあたしと同じ
――女の子だから――
「おはよう。怜那」
日曜日、自由参加の部活に誰よりも早く来ていたのは、怜那だった。
「おはよう。梓恵里」
怜那は、画材道具に向かって、一生懸命悩んでいる。
暫くの沈黙
やがて、怜那が口を開いた。
「ボク、人物画が描きたいんだよね……梓恵里、モデルになってくれない?」
―――――――――――\r
続く―――きっと
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