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ほんの小さな私事(78)

[350]  稲村コウ  2009-08-25投稿
それぞれ別れて山下さんを捜し始めた私たち。
二階の連絡通路方面を捜し歩く事にした私は、まず、保健室より少し西へと行った所にある階段を駆け上った。
二階は既に、生徒たちが下校してしまったあとで、殆んど人の姿は見られなかった。
ちらりと見える人影も、念のために見てみたが、それら人影の中に山下さんを確認する事は出来なかった。
もしかしたらA組の教室に戻っていり可能性も思い付いたが、今は何にしても、連絡通路から図書館にかけて探すのが優先だ。
私は少し迷ったあと、改めて、連絡通路のある西側へと向かった。

やはり、人とすれ違う事もなく、連絡通路には、私の足音だけが響く。
途中、連絡通路の窓から下を覗いてみると、渡り廊下の途中で、先生や警察官が居るのが見えた。どうやらまだ、現場検証などをしているらしい。
その時、北回りに移動していた高野さんが、現場を横切ろうとしている姿が見えた。
だが案の定、現場にいた瀧口先生に呼び止められた様で、立ち止まり、何やら言い合いを始めた。
私は、その様子をしばらく見ていたが、今はそんなことをしている場合ではない。
すぐさま私は、窓から離れ、改めて図書館側へと移動し始めた。

図書館の二階は、入り口が閉まっていて、中に入ることが出来ない。普段からこちらは、滅多に利用する事が無いので、扉が開いている事はまず無いのだ。
そういった先入観から、私は、辺りを簡単に見渡したあと、そのまま下へ続く階段を降りていった。
僅かに開いていた扉に気付く事もなく…。

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