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DREAD『支配』後編

[795]  ミッシェル  2009-08-27投稿

レイゲンは不気味な笑みを浮かべながら更に近寄ってくる。

「あなた…。私以外全員殺したのね」

「…ああ。後はお前だけだ」

そう言ってレイゲンは、懐から鈍く光る鋭利な物を取り出す。

「お前を支配するのは俺だけで良い。俺が主役だ!」

「!?」

レイゲンはナイフを大きく振り上げると、その間々シェリーに斬りつけた。

しかし彼女はとっさに横に転がってそれをかわすと、一目散にその場から逃げ出した。

「待て!!」

レイゲンは叫ぶと、ナイフを構えながらシェリーの後を追い始める。

「ハァ、ハァ」

シェリーは何度も後ろへ振り返りながら必死に走り続けた。

レイゲンもまた、必死の形相で彼女を追い続ける。

…その顔はまさに悪魔そのものであった。

やがて、2人の目の前に光り輝く物が飛び込んできた。

それは、空に向かって真っ直ぐに伸び、凄まじい光を放つ『光の柱』であった。

シェリーはその光の柱に向かって真っ直ぐに突き進んだ。

「ハァ、ハァ‥。もう少し」

「行かせるか!!」

するとレイゲンは持っているナイフを振り上げ、一気にシェリーに向かって投げつけた。

ナイフは真っ直ぐに風を切り、シェリーの足を貫く…。

「キャアッ!!」

シェリーは柱まで後僅かという所で、倒れた。

「うぅ…。お願い止めて…」

シェリーは涙を流し、必死に助命を懇願する…。

「黙れ…。お前はいらない。俺が主役になるんだ。だから消えろ!」

そう言ってレイゲンは、シェリーの足に突き刺さっているナイフを引き抜く。

「うぅっ!! レイゲンお願い! 私を消さないで!」

だがレイゲンは気にせず、ナイフを再び振り上げ、シェリーの腹を切り裂いた…。

「ギャッ!!」

それだけに止まらず、レイゲンはシェリーの体中をズタズタに引き裂き、両目を潰す。

…そして。

シェリーの髪を掴み、その間々首を切り落とした…。

「ふぅ…。終わった…」

レイゲンは切り落としたシェリーの首を思い切り蹴り飛ばすと、目の前の光の柱の中へと入っていく。




小鳥の鳴き声が聞こえてくる心地良い朝。

シェリーは窓から差し込む日差しと共に目を覚ました。

しかし、その目は狂気に満ちていた…。


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