携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> 即席パーティー!(完)

即席パーティー!(完)

[682]  花中島もなこ  2005-11-23投稿

「くくくく……」

城の中に入ると、さっそく魔王のお出まし。不気味な笑い声を上げていた。やっぱ強そうだ。

「出たな魔王!」

リアクションがオーバー過ぎるよ、ケン……。

「覚悟しろ……今日がお前の命日だ!」

カッちゃん! いつ考えたんだよ、その台詞!

「よくぞ来た……勇者とその仲間よ……」

魔王は気味悪く微笑む。

「ちょっと待て、何で俺たちは『その仲間』ってひとまとめにされてんだ?」

「『勇者と魔法使いと僧侶』って言えばいいだろ」

ごちゃごちゃ言う二人。
ああもう! 細かいことは気にすんなよ!

「助けてぇ―――!」

どこからともなく女の子の叫び声が。
よく見ると魔王の背後の檻にお姫様が捕まってる!

「佐藤さん!?」

檻の中の姫様は、まさしくクラスのマドンナ・佐藤亜紀ちゃんではないか――!!!!

「姫を返せ魔王!」

急にやる気がみなぎる俺。

「返してほしけば私を倒してみろ……さぁかかってくるがいい、勇者ども―――!」

魔王が攻撃を仕掛けてきた!

俺は剣を抜いた。

「おい! 誰か攻撃しろよ!」

「『素早さ』が低いから、先攻できないんだよ!」

何だって!?

「まずい! みんな防御しろ――」

 その瞬間。魔王の攻撃。

「フン、くらえ!」

ドン――!!!!

痛恨の一撃だ。
俺は250のダメージを受けた!
ケンは300のダメージを受けた!
やばい…瀕死状態だ…。早くHPを回復せねば…!カッちゃん頼む!

「あぁっ! カッちゃんが死んじまったぁ〜!」

なにィィィっ!?

カッちゃんは倒れていた。

「回復役が死んじまったじゃないか!!」

使えねー!!

「どーすんだよっ!?」

「どーするもなにも……もう攻撃するしかないだろ!」

俺の攻撃、魔王に170のダメージ!
ケンは呪文を唱えた!魔王に100のダメージ!

全然効いてねぇっ!!

「こしゃくな!死ね――!」

魔王は呪文を唱えた。

俺は力尽きた。
ケンは力尽きた。

俺たちは、全滅した。



 目を覚ますと、今度こそ俺の部屋。ゲームもやりっ放しだった。ケンもカッちゃんもいる。生きてたか、カッちゃん……。

「俺……変な夢見た……」

「まじ!?俺も!」



 奇妙なことに、3人とも全く同じ夢を見ていたのだった。

俺は思った。
ゲームもほどほどにしよう、と。


〜gameover〜

感想

  • 64: ●花中島もなこさんへ○ こんにちは、さちです(^O^)あはははははっ!花中島さんの物語はやっぱり面白いです!観覧していて思わず笑ってしまいました。主人公のつっこみが最高です!つぼです!! [2011-01-16]
  • 77: 面白かった〜 [2011-01-16]
  • 16246: おもしろすぎっ! ゅゅ [2011-01-16]

「 花中島もなこ 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス