ノンフィクションの愛の結末36
そしてバスを降りた後も一行は京都を満喫した。駅ビルで買い物したり、お寺を見たり…。心も本当に京都を満喫していた。でも、やっぱり昭幸のことが頭から離れなかった。そして、そんな心の様子を察し心配したのかグループのメンバーの心に対する態度がいつもと違った。心のことを心配そうにちらちら見ていたのだ。
{みんな心配してくれているんだ。なんか変な罪悪感…。皆、心配かけてごめん。}
でも、心はそれを口に出さなかった。口にすれば余計に心配されることが分かっていたからだ。だから、心は口に出さなかった。せめて、明るく振る舞うことが心の努めだった。
そして、ホテルに帰る時間。この頃にはようやく皆の心に対する態度も普通になった。メンバー全員慌てた。時間の流れに気付かず、遊びすぎて時間までに戻るには走るしかなさそうだったからだ。
「心ちゃん!!早く走って!!」
『ま…待ってぇ〜!!』
心は運動音痴なのだ。足の遅さはクラスで、いや全校で下から数えた方が明らかに早い。息も絶え絶えに走っていた。
「心、荷物持ってやるから走れ?」
と言ったのは優太だ。
『はぁ…優ちゃん……。ありがとう…』
修学旅行は何かと荷物が多くなる。重いリュックがなくなった分、心は楽になった。
「重い…。何入れてるんだよ?」
『班長だから…荷物が余計に…多くて……』
心はまだ息が切れてる。
{早く走らなきゃぁ…。時間が………。}
ヴー、ヴー
『もぉ〜!!こんな時に…誰からメールだよ!!!』
心はムカついて叫んだ。
{昭幸だったらいいんだけど…}
しかし、ディスプレイには違う人の名前があった。
続く…
{みんな心配してくれているんだ。なんか変な罪悪感…。皆、心配かけてごめん。}
でも、心はそれを口に出さなかった。口にすれば余計に心配されることが分かっていたからだ。だから、心は口に出さなかった。せめて、明るく振る舞うことが心の努めだった。
そして、ホテルに帰る時間。この頃にはようやく皆の心に対する態度も普通になった。メンバー全員慌てた。時間の流れに気付かず、遊びすぎて時間までに戻るには走るしかなさそうだったからだ。
「心ちゃん!!早く走って!!」
『ま…待ってぇ〜!!』
心は運動音痴なのだ。足の遅さはクラスで、いや全校で下から数えた方が明らかに早い。息も絶え絶えに走っていた。
「心、荷物持ってやるから走れ?」
と言ったのは優太だ。
『はぁ…優ちゃん……。ありがとう…』
修学旅行は何かと荷物が多くなる。重いリュックがなくなった分、心は楽になった。
「重い…。何入れてるんだよ?」
『班長だから…荷物が余計に…多くて……』
心はまだ息が切れてる。
{早く走らなきゃぁ…。時間が………。}
ヴー、ヴー
『もぉ〜!!こんな時に…誰からメールだよ!!!』
心はムカついて叫んだ。
{昭幸だったらいいんだけど…}
しかし、ディスプレイには違う人の名前があった。
続く…
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