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幼なじみ7

[370]  フラン子  2009-09-02投稿
着信は勇からだ。

「はい。」

『あ、オレ。』

「オレオレ詐欺かしら?」

『あ、勇です。…って着信で名前出るだろ。』

「何?」

『何って…、お前何で先に帰るわけ?帰る方向一緒じゃん。』

「あんな囲まれてるとこ見せられたらジャマできないし。」

『ジャマしてくれた方が助かったんだけど。』

「気が利かなくてすいませんね。」

なんかイライラする。刺のある言葉しか出てこない。

『なんかお前怒ってない?どうした?』

「別に……。あ、今日の試合よくも我が校をこてんぱんにしてくれたね。」

『お前の高校だからムキになったからな。』

「……性悪。」

『なー、何怒ってんだよ。……(ちょ、何?……は?味噌?花んち?)』

「どしたの?」

勇の携帯の向こうからおばさんと会話する声がする。

『なんか、母さんが味噌作ったからお前んちに持って行けって。…ってことだから、そっち行くわ。じゃ』


私は慌てて脱ぎ捨ての服たちを片付けた。


………ピンポーン

母が玄関に行く音がする。……ガチャ
「あら?勇ちゃんじゃない!大きくなったわね〜。…え、味噌?まぁ、こんなに?ありがとう。いまちょうど花と勇ちゃんの話してとこなのよ〜」

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