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desteny??

[268]  meeco  2009-09-03投稿
インターネットカフェを出て、タクシーに乗り、約束のホテルに着いた。
ラブホテル―\r

目黒に有る、有名なSMホテルだった。

最初に、中川に呼び出されて、逢った場所は、一流ホテル、マンダリンオリエンタルだった。

それから、頻繁に逢う様になってからは、必ず此処で逢った。

ここまで来たら、もう、何も恐い物は無いと思った。

腕時計は、午前二時を指して居た。

伏せ目がちに、ホテルの前で、佇んで居ると、向こうから、車のエンジン音がこちらに近付いて来た。

中川の車、SLKだった。

運転席の窓が開き、中川が私に車の中から、声を掛けた。

「待った?」

私は、静かに首を横に振った。

「車に乗りなよ、駐車場に車入れるから。」

言われるまま、助手席に乗り込んだ私は、無言で、中川の横に座った。

車は、ビニールで出来た暖簾をくぐり、ホテルの駐車場で、中川は、エンジンを切った。

私は、助手席の扉を自分で開き、扉をバタンと閉めた。

「眠い?」

中川は、私に気遣う様な素振りを見せた。

「ううん・・・。眠くない。」
私は、一言だけ、そう答えた。

フロントに入り、中川は、全面鏡張りの部屋のパネルを私に伺いを立てる事無く、押した。

203号室―\r

パネルが点滅していた。

淳は、今、七星と言う、別れた彼女とセックスしている―\r

私の勝手な妄想は、そう決め付けて、トグロを巻き、何度も、何度も、頭の中で、輪廻していた。

それ以外に考える事は、何も無かった。

エレベーターを、二階で降りると素即さと、中川は、部屋まで歩いて行った。その後を、遅れて私も追った。

部屋に入ると、眩しい位、全面が鏡張りだった。

靴を脱いで、一段上がると、数歩歩いた先に、大きなベットが目に入って来た。

淳の顔が、一瞬、脳裏に浮かんだ―\r

私は、直ぐさま、それを消し去った。

中川は、勢いに任せて、目の前の、その大きなベットに私を押し倒した。

「俺が、本当に香里の写真をネットに流すなんて、思わなかったろ?」

「削除して・・・。直ぐに。」
「良いよ・・・。最近、香里が俺の言う事聞かないから、罰だよ・・・。良い娘にしてるなら、そんな事しなかったのに。最近、淳って奴と逢ったんだろ?だからか・・・。そいつに俺の事、話したんだ?そうだろ?」

胸の鼓動が、大きく波打っていた。

「どうして、私が、あっちゃんと逢ってるって知ってるの?」

「俺が誰と付き合ってるか知ってんだろ?麗華が親切に教えてくれるからさぁ。あんまり、俺を甘く見ない方が良いと思うよ?香里。」
中川の言葉に、震えが止まらなかった。



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