「生きる」
夢中でトンボを
つついている雀を見た
ふと下を見ると
まだ微かに動いてる
セミを蟻達が運んでいる
お堀では死んだ鯉を
同類の鯉達が群がって
一心不乱に食べている
食うモノと食われるモノ
命の循環が目に見える程
単純で壮大なリング
食うモノは食われるモノの命を受け入れ引き継ぐ
自然界に住む
人間以外のもの達は
分かりやすく生きている
生きる事が苦しいとか
孤独で寂しいとか
そんな感情的な要因に
悩んでいるのは人間だけで
でも
生きる喜びを一番
感じる事が出来るのも
きっと人間だけなのだと
何気ない日々の中
それでも僕らは
分かり難く生きてゆく
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