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消えない力 11

[616]  ゆいき  2009-09-04投稿

先生の手の叩く音にみんなが注目する。
「はい。
自己紹介は終わったな?。
それでは力を実際に見せる。
あと、ここの先生はほとんどが
二つの力を持っている。
逆らうのはやめておけ」
教室がざわめく。
ここにいる先生の能力で呼び出せるのは一回だ。だから自分で呼び出したということか。

「私は身体能力の増加と、
硬化の力を持っている。」
身体能力の増加と硬化の力って最凶じゃん。攻防のバランスが一番いいんじゃないかな?
だから風紀委員ねぇ・・・
「硬化のがわかりやすいよな?
だれか力に自慢のある奴は
いないのか?」

一瞬の間の後、
前のほうで立ち上がった奴がいる。確か岩隈 紗貴(いわくま さき)だったな・・・胸でか!?
びっくりしたぁ。先生(推定E)と岩隈(推定D+)の対決か。
どちらもハリがありそうでいいなぁ〜などと考えていると、
「くぅちゃんのエッチ」

ビクッッ。
後ろから物凄い殺気が・・・
オロオロしてるうちに岩隈は先生の前まで来ている。
「バット使わせてもらうぜ」
バットを大きく振りかぶり・・・
当てたー折れたーア然ー
教室の空気は凍り、先生さえ驚いている。その空気を無視するかのように岩隈がつぶやく。

「やっぱなぁ・・・
バットが折れたかー。
まだまだだめだな〜」
だめじゃないですよ。参ったな。
クラスでの発言権持ってかれたなぁ・・・。
なんて考えていると、後から肩をつつかれた。

「なんだ?」
と目で答えると、
「えっとね、
くぅちゃんくやしいでしょ?」
と目で返してきた。
「うぅ・・・
悔しいけど、
力は見せたくないし」
「発言権は持ってかれたね。
あ〜ぁ、残念だな〜」
唯がわざとらしい素振りをするのにカチンときて、立ち上がってしまった。
うわぁ・・・視線が集まる。

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