となりの席の子
朝、学校に来たら隣の席の子がこちらに顔を向けて寝ていた。まだ九月も始まったばかりで、遅刻ぎりぎりに来たわたしは急いだせいで暑く、下敷きで扇いだ。
HRが始まってもまだ少しだけ眠っていたその子に、眠そうだねって声をかけると、
「……わかる?」
「うん、まぁそれだけ寝てればね」
あくびをしたあと眉間に皺をよせながらちょっと頭痛くってさ、と愛想笑いしながら言った。
その困った顔と笑顔が一対九くらいのバランスの表情がなんとも可愛くて、つい大丈夫?とか言いながらその子のおでこに手をあててみたいなと思ってしまった。
でも、そんなことをすると引かれるんじゃないかと怖くて結局しなかった、いや、出来なかった。そんなわたしは臆病過ぎて悲しくなった。
HRが始まってもまだ少しだけ眠っていたその子に、眠そうだねって声をかけると、
「……わかる?」
「うん、まぁそれだけ寝てればね」
あくびをしたあと眉間に皺をよせながらちょっと頭痛くってさ、と愛想笑いしながら言った。
その困った顔と笑顔が一対九くらいのバランスの表情がなんとも可愛くて、つい大丈夫?とか言いながらその子のおでこに手をあててみたいなと思ってしまった。
でも、そんなことをすると引かれるんじゃないかと怖くて結局しなかった、いや、出来なかった。そんなわたしは臆病過ぎて悲しくなった。
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