僕のこと?
きっとほんの数秒だった。
僕の世界が止まった。
「つまずいちゃった。顔見ようとしたんだよ、下ずっと向いてるから」
君は特に変わらない態度で言った。
本当に、恥ずかしげもなく、無邪気に笑っていた。
この束の間の感覚に、僕は目一杯動揺したと言うのに。
「な、なんだよ。いきなりびっくりするだろ」
「ごめん、ごめん」
今度は突然、高らかに笑い始めた。もう少しで腰でも砕けるのではと思うほどだった。
あまりにも長い間笑っているので、結局僕も笑った。
いつの間にか不自然な動揺が消え、初めて君の顔がちゃんと見えた。
少しぽっちゃりとした輪郭にくっきり眉毛、まっすぐ僕を見つめる丸い瞳。
でも口元を見た瞬間、また恥ずかしさが込み上げて思わず目を反らしたから、君はまた笑った。
君が僕にしてくれる全てのことが、何よりも僕の救いになっていることを君は知らない。
何かの間違いであったとしても、こんなことくらいで天にも昇る気持ちになったんだ。
しかし昇ったら、落ちるのも早かった。
君が吹奏楽部の部長と付き合っていると聞いたのは、それから3日後のことだった。
僕の世界が止まった。
「つまずいちゃった。顔見ようとしたんだよ、下ずっと向いてるから」
君は特に変わらない態度で言った。
本当に、恥ずかしげもなく、無邪気に笑っていた。
この束の間の感覚に、僕は目一杯動揺したと言うのに。
「な、なんだよ。いきなりびっくりするだろ」
「ごめん、ごめん」
今度は突然、高らかに笑い始めた。もう少しで腰でも砕けるのではと思うほどだった。
あまりにも長い間笑っているので、結局僕も笑った。
いつの間にか不自然な動揺が消え、初めて君の顔がちゃんと見えた。
少しぽっちゃりとした輪郭にくっきり眉毛、まっすぐ僕を見つめる丸い瞳。
でも口元を見た瞬間、また恥ずかしさが込み上げて思わず目を反らしたから、君はまた笑った。
君が僕にしてくれる全てのことが、何よりも僕の救いになっていることを君は知らない。
何かの間違いであったとしても、こんなことくらいで天にも昇る気持ちになったんだ。
しかし昇ったら、落ちるのも早かった。
君が吹奏楽部の部長と付き合っていると聞いたのは、それから3日後のことだった。
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