携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> あなたがいるだけで。?

あなたがいるだけで。?

[247]  ゆう  2009-09-05投稿
あの日から大嶋くんと帰り道にたまに話すようになった。
今までも私は大嶋くんの姿は見かけていたけど、私が一方的に見つめているだけだった。
なのに今は… 信じられないことが起こってる。
いつも立ち話で、ほんの数分だけど私には夢のような時間だ。
大嶋くんが私に話しかけてくれる。
私のことを見てくれる。
私の言葉に耳を傾け、時に笑ってくれる。



「廣瀬さん、おつかれさまです」
「お、おつかれさまです」
また顔が熱くなる。でも夕焼けが隠してくれている。
「毎日遅くまでがんばってるんですね。」
「大嶋くんこそ…」
なにげない会話が、嬉しい。

「だんだん日がのびてきましたね」
夕焼け空を見上げ穏やかな表情で大嶋くんが言う。
あの春、あの入学式の時もこんな表情をしていた…。
「…きれい」
ふと口に出てしまった。
大嶋くんが視線を私にずらす。
「あ、その、夕焼け空がきれいだなって…」
「そうですね」
大嶋くんは穏やかな笑顔で頷いてくれた。

本当は空を見上げていた大嶋くんの横顔があんまりきれいで… 夕焼けの光が大嶋くんを包んでいて、すごく幻想的に見えて…
無意識に口にしていた。

「あの…」
大嶋くんの表情が変わる。
「ちょっと、話せませんか?」
心臓がドキンッと大きく鳴るのが分かった。
「どこか座って…」
そんな特別な事じゃない。立ち話じゃ疲れるから、話すなら座って話そうって。大嶋くんにはそれだけの事なんだろうけど…。新たな展開に、私は緊張のあまりうまく対応できない。
私が黙っていると
「あ、廣瀬さんに時間があったらと思っただけなんです。無理ならいいんです。」
「無理じゃないですっ」
反射的に口に出た言葉。
私、大嶋くんといたい。
今年は勇気を出して、大嶋くんと仲良くなるんだ。



続く

感想

感想はありません。

「 ゆう 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス