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幼なじみ21

[333]  フラン子  2009-09-06投稿
「ど、どうした?」

勇が固まっている。

「珍しく動揺してる勇をちゃんと見とこうと思って。」

「性格悪っ」

そう言って勇が自分の手で目を被った。

弱った勇が可愛いくて愛しくなる。

「……勇。」

「ん?」

そう言って目を開けた勇の頬に軽くチューした。

勇は頬に手をやり、

「勝手に2回もキスしやがって」

と顔を赤くしている。

勇の手が私の頬を触り、首に回り、思い切り引き寄せられた。

目の前に勇のドアップがある。

「勇、好……」

「好き」と言い終わる前に勇に唇を奪われてしまった。

ゆっくりとお互いの気持ちを確かめ合うようなキスだった。

ギュっと勇の広い肩に抱き寄せられた。
勇がもう一度キスしようとしてきた瞬間、


「花ーー!勇ちゃーん!スイカ切ったけど食べるー?」

下の階からお母さんの暢気な声が聞こえビクっとした。

「親いたの忘れてた。」

勇が小さく舌を出した。

二人で起き上がり、リビングへ行った。

「あら、あなた達二人して頭にねぐせ付いてるわよ。またプロレスでもしてたんでしょ?」

「まぁ、そんなとこ。」

そう言いながら後ろでコッソリ手を繋いでいる二人だった。

          end

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