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desteny?

[292]  meeco  2009-09-07投稿
どれ位、抱き合っていただろうか―\r

解らない位の時間、私は、淳とベットの前で、抱き合っていた。

突然、淳は、私をベットに押し倒した―\r

「あっちゃん・・・?ねぇ、あっちゃん!!」

淳は、強引に、私の胸元に巻かれたままのバスタオルを、剥ぎ取ろうとした。

「良いよ。」

制止を振り切り、淳は、私にキスをした。

「止めて、ここでするのは嫌だよ!!こんな風にあっちゃんとするのは、嫌・・・。」
淳は、我に返り、私の身体から、静かに離れた。

「ゴメン・・・。」

「謝らないで・・・。ここは嫌なの・・・。あの人の匂いが残ってる。」

「帰ろ・・・。」

淳は一言、そう言って、私をベットから起こし、着替える様に言った。

着ていた服を身に着けた私は、淳に抱き付いた。

「香里・・・、帰ろう。俺んちに。」

私は、首を縦に振り、淳の後を追い、車に乗り込んだ。

淳は、車を運転しながら、左手で、私の右手をずっと握り締めていた。

殆んど、何も話さなかった。
空は朝焼けで、紅くなっていた。

さっきまでの事は、もう、とても昔の出来事の様に感じられた。

「香里・・・?もし、嫌だったら言っても良いんだからな。」

「嫌な訳無いでしょ?本当は、もっと早く、あっちゃんと、こうなりたかったの。」

淳の部屋のベットで、私と淳は、初めて結ばれた。

淳は、優しく私を抱き締めた。何度もキスをし、ゆっくり時間を掛けて、服を脱がせた。

淳が、私の身体に入って来た時、私の目からは、涙が溢れた。

「痛いのか?」

「違うの・・・。痛いんじゃ無いの。嬉しくて・・・。」

「嬉し泣きする奴なんて、見た事無いよ。香里って、可愛いとこ有んだな?」

淳は、冗談ぽく笑った―\r

「笑わないでよ・・・。止まらないの、涙。」

淳は黙って、私の涙を指で拭い、頭を何度も撫でた。

「愛してる・・・、香里。今まで気付いてやれなくて、ゴメンな・・・。これからは、ずっと一緒に居ような。もう、どこへも行かないでくれ。」

「もう・・・、私も、離れたく無いよ。あっちゃん、ずっと私と一緒に居て。」

「うん・・・。」

淳と私は、そう会話を交した後で、絶頂に達した―\r

今まで、生きて来て、こんなに幸せな気持ちになったのは、初めてだった。

私は、入社して以来、初めて仕事を休んだ。

淳と、ずっとずっと、一緒に居たかった。

このまま、時間が止まれば良い―\r

そうも思っていた。





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