消えた30の瞳
セスナ機遭難事故から、1年が経った先日、何も発見されないまま、家族と自治体の、合同の慰霊祭が行われた。
矢口と野崎も参列したが、家族の悲しむ言葉を聞くと、目頭が熱くなった。
1年が経った今でも、矢口たち山岳警備隊のメンバーは、時間を見つけては捜索活動を、続けていた。
その日、矢口と野崎は、一番“鳴神山”寄りの沢へ向かった。
5号目の山小屋を出て、東へ向かい、遭難した翌日の捜索と、同じルートをたどった。
一番奥の沢へは、尾根を1時間ほど進んでから、北側へ下る事になる。
「もう何回も来てるけど、今日が最後だと思って行こうな!」
矢口が言うと、野崎は珍しく同調した。
「そうだな。古い雪渓と、新しい雪渓の境目だな」
「あぁ」
2人は慎重に雪の上を下って行った。
矢口と野崎も参列したが、家族の悲しむ言葉を聞くと、目頭が熱くなった。
1年が経った今でも、矢口たち山岳警備隊のメンバーは、時間を見つけては捜索活動を、続けていた。
その日、矢口と野崎は、一番“鳴神山”寄りの沢へ向かった。
5号目の山小屋を出て、東へ向かい、遭難した翌日の捜索と、同じルートをたどった。
一番奥の沢へは、尾根を1時間ほど進んでから、北側へ下る事になる。
「もう何回も来てるけど、今日が最後だと思って行こうな!」
矢口が言うと、野崎は珍しく同調した。
「そうだな。古い雪渓と、新しい雪渓の境目だな」
「あぁ」
2人は慎重に雪の上を下って行った。
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