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チンゲンサイ。?

[466]  麻呂  2009-09-08投稿

* * * * * *

そう言えば、高校時代の友人と会ったのは、何年ぶりだろう――


仕事を辞めた俺には、居場所が無かった。


今日も1人、公園のベンチに座り、


1袋50円のパンの耳をかじる。


先日、仕事帰りに、ふと立ち寄った本屋で偶然会った彼は、

高校時代と比べ、少し老けていたが、


言葉を交わすと、中身は何も変わらない、昔のままのイイヤツだった。


卒業後、友人は専門学校へ進み、


俺は家が貧しかったから進学せず、すぐに就職したのだった。





――山田ンとこは男のコ2人だったよな?!

大きくなっただろうな?!

俺が会った事があるのは、2人共ちっちゃい頃だからな――


――ハハハ。そうだったよな。

お前の結婚式の時に、花束渡させたからな――



――おう。めんこかったよなぁ。

今ならもう、いい話し相手になるだろう?!――



――いやいや。まだまだ子供だよ。

難しい年頃でな。

俺とろくに目も合わせてくれないんだぜ――



――男の子は女の子と違って、そんなもんだって言うぜ?!
ベタベタされる方が心配だろ?!

それよりお前、仕事を辞めるかも知れないってのは本気か?!――



――あぁ。もう決心したんだ。

ヒトをヒト扱いしない、あんなクソみてぇな会社とは、おサラバさ――



――バカを言うな!!お前、2人も子供抱えて何を言ってるんだ!!

次の当ては、あるのか?!――



――そんなもの、ないよ――



――どうしたんだ?!覇気がないぜ?!
お前らしくもない。
昔は俺、お前の事、すげぇヤツだって思ってたんだぜ?!――



――……俺が…すげぇヤツ?!……何が?!――

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