あなたがいるだけで。?
重い足取りで教室に戻る。
どうしてこんな事になっちゃったんだろう…
「優、どうだった?ちゃんと断れた?」
花が心配そうに聞いてくる。
「断ったんだけど…」
「けど?」
「なんか…友達になった…みたい?」
「はい?」
花は訳分からないといった表情で首を傾げる。
そうだろう。
私でもこの状況、訳分からない…。
でも…木村くんとのことを心配してた大嶋くんは、この状況を喜ぶのかな…
そんな事を考えていたら胸がチクチクと痛んだ。
校門を出たところで花と別れると、道の先で木村くんが座り込んでいた。
木村くんは私を見つけるとすくっと立ち、
「一緒に帰ろう」
と、屈託のない笑顔で言った。
返答に困っている私を見て更に言葉を続ける。
「友達になったんだから、一緒に帰ったって変じゃないでしょ?」
「…でも…もし誰かに見られて、変に誤解されたら…。」
俯き気味に反論する。
木村くんは怪訝そうな顔をしている。
私はハッとして、慌てて言い足す。
「そんな変な意味じゃなくて、木村くんに迷惑がかかる…よ」
「あははっ」
木村くんが声を出して笑う。
え?何?何か変なこと言った?
「俺、廣瀬さんの、そういうとこ好きだ」
木村くんは満面の笑顔でまっすぐに私を見る。
顔が熱くなってくる。
私はこういうことに、まったくの初心者である。困ってしまう。
友達だって言ったのに。これは反則だ。
「木村…くん。その、好き、とか…ダメだよ。友達なんだから」
精一杯勇気を振り絞って言った。
「うん。分かってる。ごめんな。もう言わない。約束する。友達だから」笑顔で木村くんが言う。
なんだかまた胸がチクチクしてる。
なんか私の方が悪いこと言っちゃったみたい…。
「あ。大嶋ぁ!」
ドキンッ!!!
その名前に胸が大きく跳ね上がる。
後ろを振り返ると、大嶋くんがこっちに向かって歩いてくる姿が見えた。
続く
どうしてこんな事になっちゃったんだろう…
「優、どうだった?ちゃんと断れた?」
花が心配そうに聞いてくる。
「断ったんだけど…」
「けど?」
「なんか…友達になった…みたい?」
「はい?」
花は訳分からないといった表情で首を傾げる。
そうだろう。
私でもこの状況、訳分からない…。
でも…木村くんとのことを心配してた大嶋くんは、この状況を喜ぶのかな…
そんな事を考えていたら胸がチクチクと痛んだ。
校門を出たところで花と別れると、道の先で木村くんが座り込んでいた。
木村くんは私を見つけるとすくっと立ち、
「一緒に帰ろう」
と、屈託のない笑顔で言った。
返答に困っている私を見て更に言葉を続ける。
「友達になったんだから、一緒に帰ったって変じゃないでしょ?」
「…でも…もし誰かに見られて、変に誤解されたら…。」
俯き気味に反論する。
木村くんは怪訝そうな顔をしている。
私はハッとして、慌てて言い足す。
「そんな変な意味じゃなくて、木村くんに迷惑がかかる…よ」
「あははっ」
木村くんが声を出して笑う。
え?何?何か変なこと言った?
「俺、廣瀬さんの、そういうとこ好きだ」
木村くんは満面の笑顔でまっすぐに私を見る。
顔が熱くなってくる。
私はこういうことに、まったくの初心者である。困ってしまう。
友達だって言ったのに。これは反則だ。
「木村…くん。その、好き、とか…ダメだよ。友達なんだから」
精一杯勇気を振り絞って言った。
「うん。分かってる。ごめんな。もう言わない。約束する。友達だから」笑顔で木村くんが言う。
なんだかまた胸がチクチクしてる。
なんか私の方が悪いこと言っちゃったみたい…。
「あ。大嶋ぁ!」
ドキンッ!!!
その名前に胸が大きく跳ね上がる。
後ろを振り返ると、大嶋くんがこっちに向かって歩いてくる姿が見えた。
続く
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