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あなたがいるだけで。?

[271]  ゆう  2009-09-12投稿
重い足取りで教室に戻る。
どうしてこんな事になっちゃったんだろう…


「優、どうだった?ちゃんと断れた?」
花が心配そうに聞いてくる。
「断ったんだけど…」
「けど?」
「なんか…友達になった…みたい?」


「はい?」
花は訳分からないといった表情で首を傾げる。
そうだろう。
私でもこの状況、訳分からない…。


でも…木村くんとのことを心配してた大嶋くんは、この状況を喜ぶのかな…
そんな事を考えていたら胸がチクチクと痛んだ。

校門を出たところで花と別れると、道の先で木村くんが座り込んでいた。
木村くんは私を見つけるとすくっと立ち、
「一緒に帰ろう」
と、屈託のない笑顔で言った。
返答に困っている私を見て更に言葉を続ける。
「友達になったんだから、一緒に帰ったって変じゃないでしょ?」

「…でも…もし誰かに見られて、変に誤解されたら…。」
俯き気味に反論する。
木村くんは怪訝そうな顔をしている。

私はハッとして、慌てて言い足す。
「そんな変な意味じゃなくて、木村くんに迷惑がかかる…よ」

「あははっ」
木村くんが声を出して笑う。
え?何?何か変なこと言った?
「俺、廣瀬さんの、そういうとこ好きだ」
木村くんは満面の笑顔でまっすぐに私を見る。

顔が熱くなってくる。
私はこういうことに、まったくの初心者である。困ってしまう。
友達だって言ったのに。これは反則だ。

「木村…くん。その、好き、とか…ダメだよ。友達なんだから」
精一杯勇気を振り絞って言った。
「うん。分かってる。ごめんな。もう言わない。約束する。友達だから」笑顔で木村くんが言う。
なんだかまた胸がチクチクしてる。
なんか私の方が悪いこと言っちゃったみたい…。


「あ。大嶋ぁ!」
ドキンッ!!!
その名前に胸が大きく跳ね上がる。
後ろを振り返ると、大嶋くんがこっちに向かって歩いてくる姿が見えた。




続く

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