携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> デジログ使いと翁の鍵 第2ログ―落下物―

デジログ使いと翁の鍵 第2ログ―落下物―

[390]  白山こっこ  2006-07-31投稿
第2ログ―落下物―\r

零太は、押し入れの変化に気付いた。なんだ?何の音だろう…
訝しがりながらも、好奇心をそそられ、立ち上がってそろそろと近付き、一呼吸置いた。
そして。
ガラッッッ!
勢い良く引き戸を開け、中を確かめる。もしかすると刃物を持った泥棒かもしれないので、固く身構えた。
しかし、
そこに居たのは、


―少年だった。

「……」
「……」
「…誰?」
零太はその見慣れない格好と、見慣れない顔立ちの少年を眺め、言葉を放った。
「あ、あ、あのぉ…もしかして、赤岸零太殿、で、しょう、か…?」
その少年は不安げに、とぎれとぎれに小さく呟くように喋った。「…そうだが…お前に先に名前を聞いたのはこっち―」「ほ、本当に!?本当の、本当の、本当ですか!!?…やった!一発で辿り着けた…!」
と、少年は自分の言葉を遮って勝手にテンションを上げた。零太はそれを呆気に取られて見たが、我に帰って質問をし直した。
「…待て。落ち着け。お前、何しに来て、何だってこの中にいるんだ。外人の泥棒か?そんなら今盗んでるモン全部返してとっとと帰れ。そんなら通報はしない―」「待って下さい!あの、僕は泥棒をしに来たんじゃないです!!その、あの、零太殿に御用があって……とにかく、僕の話を聞いて下さい!」
と、またも少年は言葉を遮る。どうやら、こちらに危害を加える気は無さそうだ。というより、そのような事をするような精神力も在りそうにない。零太は少し考えて、押し入れから降りる様に少年に言った。すると少年は「ありがとうございます」と言い、素直に降りてきた。そしてそわそわと落ち着かない様子を見せながらも、口を開いた。
「僕は、ランザと言います。正式な名前はランザ・デルツ・グレーク・カイス…まあ、長いので覚えなくても良いですけど。僕はログサーティーンという、この次元の隣りにある次元から来ました。理由は、デジログという…まあ、こちらでいう魔法のようなもの…を使う、デジログ使いという種族の見習いとして、一人前になるため修行をしに来たんです。」
と、長い内容を、髪の長い少年は素早く話した。その話を零太は聞いてはいたが、真面目にではない。
「…近所の病院を紹介してやろう…」
「う、嘘じゃありませんよ!本当です!」
と、ランザは必死に言った。信じてもらえないことは予想していなかったようだ。

感想

感想はありません。

「 白山こっこ 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス