ユニゾンハーツ ?−2
旭坂学園 昇降口
美奈
「じゃあね〜お兄ちゃん!」
そう言うと美奈は手を振りながら自分の教室の方へと走っていた。
元気だな〜あいつは……
あの元気を分けてもらいたいものだ。
隼人
「元気だな〜美奈ちゃん
昨日、熱を出していたとは思えないぐらい元気だ」
達也
「あー…うん。そうだね」
言えない……おとといあんな事があったなんて、とても言えない……!
そう思いながら僕たちは教室に向かって歩き出した。
歩き出してから数分した頃だ。隼人が何かを思い出したのかこう問いかけてきた。
隼人
「そういえば今日、何の日か覚えてるよな?」
達也
「え……?
なんかあったけ?今日?」
僕がそう言うと隼人は唖然とした顔で僕を見ていた。
隼人
「おいおい……大丈夫か?
今日は花梨の誕生日だろ!!」
達也
「え………………?!」
隼人
「まさか…本当に忘れてたのか!?
……という事はプレゼントもまだ……!」
ご想像の通りです。
今、隼人に言われるまで僕はすっかりその事を忘れていた。
まずい……どうしよう…プレゼントすら買っていないぞ……。
隼人
「確かおまえ、春休みの時に花梨が欲しいーって言ってたやつを買ってやるって言ってたじゃなかったのか?」
そういえば春休みに隼人とキズナ、花梨の四人で遊んだ時にクローバーのペンダントが欲しいとか言ってたから誕生日に買ってやるって言ったんだけ……僕……
隼人
「どうするんだ?おまえ?」
達也
「どうしよう……」
隼人
「俺に聞くな、自分でなんとかしろ!!」
達也
「あっ、待ってくれよ!!」
そう言うと隼人はずかずかと教室の方へと歩いていった。
仕方がない……放課後でも買いに行くか……
そう思いながら僕は教室へと急いだ。
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