ユニゾンハーツ ?−1
昼休み 生徒会室前
4時限目も終わり僕は今、生徒会室の前に来ている。
昨日、会長に話があると言われたからだ。
しかし達也は今、全く違うことを考えていた。
ヒビキ
『達也…?入らないの?』
達也
「まだあるかな……あのペンダント」
ヒビキ
『………………』
ま〜だ言ってるよこいつは……授業中もずっとその事を考えていたようだけど……
さすがに今は目の前の事に集中してもらいたい。
ヒビキ
『放課後に買いに行けばいいじゃない』
達也
「そうだけど…うーん…」
…………ぶっちん
何かが切れる音がした。
振り返るとヒビキの鋭い視線で僕を見ていた。
一言で言うと怒っているのだ。
ヒビキ
『あーんたは何、うじうじ言ってんのよ!!
さっさと入りなさいよ!!』
達也
「は、はいっ!!」
結局、ヒビキの気迫に負け、僕たちは生徒会室に入って行った。
中にはいると会長と灰色の長い髪にカチューシャをした女生徒が立っていた。
真司
「待っていたぞ。達也」
達也
「ああ、はい。
あの、そちらの方は……?」
真司
「ん?ああ、すまない。紹介が遅れたな。
彼女は檜木楓(ひのき かえで)3年生でパラディンでは諜報部員をやっている」
この人もパラディンに所属しているのか……それにしても梢さんに負けず劣らず綺麗な人だな。
そんな事を考えていると檜木先輩は僕の前にやって来た。
楓
「檜木楓だ。よろしく頼むぞ達也」
達也
「あ…はい。檜木先輩」
楓
「かった苦しいのはよせ。
私も達也の事を‘達也,と呼んでいるから楓でいい」
達也
「は、はぁ……楓…先輩」
楓
「うん!素直でよろしい!」
そう言うと楓先輩は僕の頭を撫でながら言った。
会長は笑いを堪えながら見ている。
ヒビキ
『で!…クソ会長、用件って一体、何なの!!』
真司
「あー…その事なんだが折り入って達也に頼みがあるだ」
達也
「なんですか?」
そう言うと会長は一枚のプリントを差し出した。
達也
「なんです?これ?」
真司
「生徒会に入るための書類だ」
達也
「え………?」
この時、僕の思考が停止した。
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