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アウト3つ

[565]  丁野  2009-09-15投稿
じゃらじゃらと狭い部室でどんじゃらの音がする。
いや、どんじゃらではない。牌にはネコ型ロボットや〇ーマンの姿は描かれていない、正真正銘の麻雀の牌である。
部室の机に麻雀用のマットを敷き、のらりくらりと打つ四人の姿があった。

「あっ、それポンね」
茶髪で色黒の佐藤が鳴いた。これで三フーロ、テンパイ濃厚か。
「お前早いね〜、まさかと思うけど発のみかよ?」

と、鳴かれた鈴木はロングヘアーをいじりながら問う。

「えっ、まさかね〜」
余裕の笑みを浮かばせる佐藤だがロングヘアーの鈴木は内心ほくそ笑んでいた。卓のドラ表示牌は西で、つまりドラは北となりその4牌の内3牌を持っているのである。
早い話がドラあんこ、佐藤の手配にはあっても1牌でトイトイもなしの安手である可能性が高い。
そして、鈴木がツモ切ったその時である、部室のドアが勢いよく開いて怒号のような声が部屋に響いた。

「コラー! お前ら何しとるかー!!」

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