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いじわる先生 5 〜いじわる先生の襲撃〜

[513]  るー6  2009-09-18投稿
「こいつは、いじめがいがある。」
と言って去っていった。

「大丈夫か幸輔。」
「…その顔見てると…こっちが心配しちゃうんだけど。」
「あっ。これ?大丈夫。全然痛くないから。」
幸輔は小さく頷いてこう呟いた。
「こんな時に、先生がいたら、優太もこんなに傷つくことなかった。」
「えっ……」
「楽しかったなぁ。先生がいたときは。」
優太は悲しくなった。香山先生がいなくなったことに関しては、何も言えなかった。
「3人で…笑っていたかった…」

翌日の放課後、幸輔は塾に行くそうなので別れた。
すると放送が入った。
「飯田優太くん。飯田優太くん。教室まで来なさい。」
…岩塚先生?
オレが呼び出し?
なんだろうと疑問を抱きつつ、3年4組へむかった。「…君!飯田くん!」
「あっ、先生…。」
「じゃあ、中入って。」
「はい…」

いすに座ると、優太は先生に聞いてみた。
「あの…オレに何か。」
「…特にないんだけどね、少し話そうと思って。」
「そ、そうっすか…」
優太は戸惑う。
「話そうっていうかね…」徐々に声色が変わっていく。拳がだんだんと握られていく。
先生の殺気に気付いた頃にはもう遅かった。優太は殴られて派手に吹っ飛んだ。「何するんすか!」
「お前みたいな、正義感あふれる奴が私は大嫌いだ。」
「べ…別にいいじゃないっすか!」
「君がよくても、私は嫌いだ。」

岩塚先生の裏の顔。
それは、『いじわる先生』ムカついた生徒はとことんいじめ尽くす、最低な先生だ。
その対象が、優太だった。正義感が強い優太の性格が、いじわる先生の逆鱗に触れたのだ。
立ち上がった優太。
ケンカは強くないが、優太もいきなり殴られてはたまったもんじゃない。
「オレがムカつくんだったら、受けてたってやるよ。」
だが、いじわる先生の猛攻に為す術もなく、優太はどんどんボコボコにされていった。

翌日、ガーゼや絆創膏で埋めつくされそうな顔で、優太は登校した。
「どうした。その顔。」
真っ先に幸輔は心配した。「家の階段から、落ちた。」
優太は嘘をついた。
「そうなんだ。痛かったら言って。」
何も知らない幸輔は、優太の嘘を見破れなかった。

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