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お祭り―二

[174]  橋本ゆかり  2009-09-21投稿
無情にも時間が過ぎていく。
空はすっかり闇で満たされていた。
涼しすぎる風まで吹いてきてしまった。

「優〜、村上に告白すれば?お祭りのノリに任せて。」
笙子がチョコバナナをパクつきながら言った。
「そうだよ。…ってまだ来てないんだけどね。」
菜摘はたこ焼きをほおばりながら言う。

「あんたら…他人事だと思って…。」
「つい、もどかしくって!だってこういうイベント時に何にもないっていうのも、さみしいから。」

「あっ!!花火始まるみたいだよ。」

3人の少女たちはよく見えそうな場所を探し始めた。

(村上君…来ないのかな。)
優はすっぱいりんご飴のりんごをかじった。


そこに聞き慣れた声が聞こえてきた。
「村上君たちだ…!」

笙子がガッツポーズをしながら
「ヨッシャ!!任せな!」
と素早く少年たちの方へ駆けていった。

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