携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> カオスバスター 第16話:言霊

カオスバスター 第16話:言霊

[329]  キングボーズ  2006-08-01投稿
ツバサは手のひらにのっている玉の文字を読み取った。
「これは…『焔』(エン)?」
「それは炎系の言霊の中でもっとも威力の高い言霊じゃ。」
「私のは…『聖』(ヒジリ)ですか?」
「オレのは『召』(ショウ)って書いてあるよ?」
「聖は聖なる言霊の一つ。空間をベールで包み、その中のカオスを浄化する。召は召喚の言霊で契約を交わしたカオスを召喚し、戦わせる事ができる。ちょうどいいことに、ここに契約を交わしたカオスの珠がある。それもやろう。」
そう言って、仙人はガルに三色の珠を渡した。
「赤い珠はイフリート。青い珠はリヴァイアサン。黄色い珠はライジンじゃ。さて、主らはよくわが試練に耐え抜いた!今手にした玉を飲み込むのじゃ!飲めばその言霊の力が身に付くじゃろう。ガルは三色の珠も飲むのじゃぞ。」
ツバサたちは玉を飲み込んだ。飲み込んだ途端、左手が熱くなり、玉の文字が赤く出て来た。
「使い方はいままでと変わらん。左手に書けばいいだけじゃ。さぁ行くのじゃ。カオスバスターを滅ぼすのじゃ!!」
「サンキュな!仙人のじいさん!!」
ツバサたちは礼を言い、森の出口へ向かった。
残された仙人はフラフラした足取りで大木にもたれかかり、小さな声で呟いた。
「ふぉっふぉっふぉっ…今時面白いガキ共もいたもんじゃのう…。また会おうぞ…また…どこか…で…の……。」
仙人は倒れ込み、力尽きた。体は土に帰り、骨は大木の根に巻かれ、跡形も無く消えた。

仙人は最期まで言わなかった。他人に言霊を渡すと、消えてしまう事を。それは未来ある若者に能力を授け、この世界を守る事を願ったからかもしれない……。



感想

感想はありません。

「 キングボーズ 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス