間違いletter 10
「居ないのかと思ったよ」
直人はおじゃまします、と
俺のあとについて
部屋に入った
「気づいたら寝ててさ、
まさか来てくれるとは
思ってなかったから」
俺は缶ビールを
直人のまえに置き
直人のもってきた
つまみをあけた
「ほんとはね、
お前があの曲を
送ってくれた時に
すぐにでも会おうと
思ったんだ」
直人は缶ビールを
口に運ぶ
その横では彼の
ベースが丁寧に置かれていた
「ただ、ちょっと
忙しくて…
でも本当に嬉しかったんだ。
俺、お前がまたやろうって
言ってくれんの、
待ってたんだよ」
ほんとかよ、という
俺の疑いに直人は
笑いながら
本当だって、という
「俺、ほんとに
あの曲聞いて泣いたよ
いい曲だよ
あの曲、絶対いけるよ!」
直人は真面目な顔で
缶ビールをテーブルの上に
置きしばらく黙ったあと
静かに言った
「…真治には伝えたの?」
俺は微笑した
「いや、まずは
お前の反応を
見てからと思ってね」
真治にはあれから
一度も連絡していない
あいつは現実的だからなと
直人もため息を漏らした
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