角砂糖が溶けていくように
コーヒーを淹れた。
窓の外の街灯の白い光と夜の部屋の静けさが溶け合っている。
今は一人じゃないのに。
コーヒーに砂糖を一つ落とす。
わざと、とぷんと沈んでいく音がたつように落とす。
その音は少しだけ、私を「今」に留めさせてくれる。
茶色いコーヒーシュガー。
普通の角砂糖より大きくて、砕いた石みたいにごつごつしている。
なかなか溶けないから、スプーンを何度も廻す。
雨が静かに降り始めた。
スプーンを廻す手をとめて、目を閉じる。
誘われるまま、開いた扉の先に足を踏み入れるしかないみたいだ。
「大丈夫、戻ってこられるから。」
寝室のドアに目を遣ってそこで眠っている彼が居ることを思う。
今は一人ではないし、誰にも救えない孤独の中から救い出してくれた人がそこに居る。
分かっている。
でも、ときどき扉は開いて「忘れたわけじゃないよね。」と手招きをしてくる。
窓の外の街灯の白い光と夜の部屋の静けさが溶け合っている。
今は一人じゃないのに。
コーヒーに砂糖を一つ落とす。
わざと、とぷんと沈んでいく音がたつように落とす。
その音は少しだけ、私を「今」に留めさせてくれる。
茶色いコーヒーシュガー。
普通の角砂糖より大きくて、砕いた石みたいにごつごつしている。
なかなか溶けないから、スプーンを何度も廻す。
雨が静かに降り始めた。
スプーンを廻す手をとめて、目を閉じる。
誘われるまま、開いた扉の先に足を踏み入れるしかないみたいだ。
「大丈夫、戻ってこられるから。」
寝室のドアに目を遣ってそこで眠っている彼が居ることを思う。
今は一人ではないし、誰にも救えない孤独の中から救い出してくれた人がそこに居る。
分かっている。
でも、ときどき扉は開いて「忘れたわけじゃないよね。」と手招きをしてくる。
感想
- 23043: 静かで緊張それでいて…なんか暖かいスタート…シャイン [2011-01-16]
- 23110: シャイン様、ひとつひとつに有難う御座います。 [2011-01-16]
- 23111: それに気が付かず角砂糖通信なるものを [2011-01-16]
- 23112: まだ掲載になっていませんが立ち上げてお返事日記に [2011-01-16]
- 23113: しました。でも二重にお返事致します☆紗弥佳 [2011-01-16]
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- 角砂糖通信・皆様へ
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