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間違いletter 21

[399]  きゃしー  2009-09-24投稿


――誤解が生じぬように

俺はじっくりと

彼女の並んだ文字を読む



彼女のメモを読み終え

顔をあげると

目の前では不安そうな

彼女の目がまっすぐ

俺を見つめついた




「大丈夫

ある程度は理解できたから」



彼女はほっとしたらしかった


それでもまだ不安の残る表情をしていた


「短時間でこんな文章にするのは

難しかったでしょ

ありがとう」


彼女はやっと表情をゆるませ

首を横にふる


「じゃあ、最初に

俺のとこに届いたのは

その…

愛さんが書いた手紙なんだね」


彼女ははっきりと首を縦にふった


「…それで……

そのあとから

ずっと手紙をくれていたのは

……君なんだね?」


彼女はまた

はっきりと首を縦にふった

そして俺に手をだした

俺はその彼女の

差し出された白い手に

先ほどメモ帳を手渡す



『嬉しかったんです

返事、もらえるなんて

思ってなくて


でも気付いたらそれに

返事を書いていました



だから、私も一緒

嘘ついてたんです。


ごめんなさい』



返ってきたメモには

そう書かれていた

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