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間違いletter 22

[468]  きゃしー  2009-09-26投稿


「いやいや…俺こそ…

まあお互いさまだよ」


というか俺の方が絶対

罪重いし

と心の中で呟く


まるでその声が聞こえたように

彼女は笑う



「手紙でも伝えたけど、

俺、本当に感謝してるんだ

ありがとう」

彼女は照れたように首を横にふる


「あの手紙がなければ

俺…どうしようもなかったから…」


俺は自分の爪先を見下ろし

何ヶ月も前の自分を思い出す


ぱっとうつむいた俺の目の前に

白い紙が差し出された



『私も

あなたの手紙に励まされました

あなたは優しいから

つい甘えたくなったのかも

最初は愛の字、

真似て書いたり

必死だったのに

気づいたらもう自分自身だった

愛じゃなくて

自分を励ましてくれたらって



私はひどいですね

愛に申し訳ない』



そんなことないと首をふり

顔をあげる

時計をちらっと見ると

だいぶ時間がすぎていた

「…あのさ、

あ…えっと……ゆ…かちゃん…?」


彼女の手がいいかけた言葉をとめる


“ゆ か”


声に出さずに

君は口を動かす






僕はまたくると

彼女に、

ゆかに約束した

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