携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> デジログ使いと翁の鍵 第3ログ―頼み事―

デジログ使いと翁の鍵 第3ログ―頼み事―

[369]  白山こっこ  2006-08-02投稿
第3ログ―頼み事―\r

「い、いいですか?僕がこれから言う事は、全て本当です。決して、その、僕がおかしくなったとか、そんなんじゃありませんから。」
ランザは、信用されてないことが余程ショックだったのか、念をいれてそのように断った。零太はそれを黙って聞いてはいたが、やはり疑っている。
「…それで、先程の話の続きですが、僕がここ…零太殿の家に来たのは、一人前になる修行を手伝って貰いたくて来たのです。僕等が使うデジログというのは、デジ《攻撃》とログ《改造》を組み合わせた言葉で、普通に炎を出したり対象物を凍らせたりのデジも使えますが、大半はログを使用するのです。」
零太はそのまともに聞いていなかった話を耳にし、ランザのしどろもどろなしゃべり方にイラっと来て、これまでの恨みと言わんばかりに途中で遮った。
「うぜーなあ…そういう話は出版社にでも持ち込んどけよ…いいからどっか行け。俺は俺で忙しい」
と、押し入れを開ける前に読んでいた漫画を手にしようとした―\r
が、その手を漫画まであと一歩の所でガシリとランザが掴み、彼の腰の辺りで結った髪が揺れる。その手は外見からは到底考えられない力で、零太は一瞬戸惑った。しかし何か言おうとしてランザの顔を睨む。と、その睨んだ先にあったのは、泣きかけているランザの顔だった。
「ごめんなさい…!話がお気に召しませんでしたか…?でも、きちんと証拠もあるので、聞いて下さい…。これは、この世界にとっても僕等の世界にとっても本当に大事な事なのです…」
と、少し顔を近付け、必死そうな顔をする。それがまた気に入らない零太は、顔をしかめて言った。
「なら、先に証拠とやらを見せて貰おうか。俺は現実しか信じない主義だからな」
そう言うとランザは一瞬目を丸くし、次に、はぁっと大きな溜め息をついた。
「…やっぱり、そういう展開ですよね。少しありがちですが、仕方がありません。見ていて下さい」と、零太所有の漫画を持つ。それが何のことか理解したらしく、零太は止めた。
「おっ…おい!何する気―」
と、聞く耳を持たないランザは何かを呟く。
「下級・炎・出現…」
そしてその手と漫画を見ると、いきなり燃え始めたではないか。
「ああぁぁあ!?っ…俺の…」
「どうですか?これで信じて貰えました?」
と満足げにランザが笑う。
「話を戻しますが、僕は、人間をログで改造する為に来たのです!」

感想

感想はありません。

「 白山こっこ 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス