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デジログ使いと翁の鍵 第4ログ―初仕事―

[422]  白山こっこ  2006-08-02投稿
第4ログ―初仕事―\r

…長い間。
零太は燃え尽きた漫画(だったもの)を握り締め、それの横でランザがにこにこと満足げに笑っていて、自分の力を信じさせたことを喜び、そして次の零太の一言を待っている。
「…てめえっ…この俺を敵に回しやがったな…!」
と零太は怒り狂った目でランザに振り返る。
「ただじゃ済まねぇぞ!」
「…この書物が今どのような状態に有るか分かれば、僕のデジログと、話したことがいかに真実であるかおわかりですよね?僕に零太殿が手を出せば、僕は零太殿に痛い目…間違い、熱い目にあってもらうかもしれません」
「…っ」
零太は唇を噛み締め、床に、ゴンと拳を打った。「例えその話が本当でも、俺は面倒くせぇことは大っ嫌いだ…たのむからもう本気で帰ってくれ」それを聞いたランザは零太の顔をじっと見、にこりと笑みを繰り出して言った。
「これはあなたでないと出来ません。断らないで下さいね。断れば…」
と、先程燃えた漫画の全巻がある本棚を見た。
(…こいつ、かなり黒いぞ…)
零太は観念し、手をあげた。そして大きく溜め息を吐き、
「わかったよ。もうどうにでもしろ」
「ありがとうございます!あなたなら、協力してくれると信じていました!」
(…よく言うよ…)
零太はすぐに反応したランザを見て、気分が悪くなるが、こいつの場合撤回なんて出来たもんじゃない。こいつが最初に怖がっているように見えたのは、ただのカモフラージュに違いなかった。
「あなたが断れば、世界は危機でしたよ。何故なら、僕等デジログ使いは、この世界の平定を司る神の分身のようなものですから」
「神だって!?」
本当に断らなくて良かったと思った。そんな大事な神に調子を崩されたら、世界は戦乱で溢れるに違いない。
「…で、何しろってんだ、俺に…」
「簡単ですよ。僕のライバルである他のデジログ使いと人間と、
僕と協力して殺し合って貰いたいのです!」
そして、零太がその言葉を理解するのに数秒。
「はあぁぁあ!?人間を殺せだと!!?ふざけるな!俺はいまだかつて最低半殺しまでしか…」
「それぐらい出来ていたら十分ですよ。それに仲間として僕の友達と、あなたの近所の家の人のデジログ使いとして一緒に向かいましたし。名前はガオウとサエです」
「人間の名前は?」
「えっと」
ランザは紙を取り出す。
「大崎友莉葉殿と、
滋内灰人(シゲウチハイト)殿です」

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