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スカバンburn!! 8

[448]  きゃしー  2009-09-30投稿


「そろそろ準備OK?」

マイクを通した拓朗の声にそれぞれがうなずく


「よっしゃ!やんでー!
みっきー聞いてくれよ」

拓朗が曲名を叫び
左手をあげる


「ワン、ツー、
ワン ツー スリー フォー!!」


一斉に音が鳴り響く

と同時に光希は
その世界に引き込まれた

波音のきらきらしたペット、
秋奈の落ち着いた伸びやかなアルト、
まっすぐで芯のある美弥のテナー、
それらのホーン隊を支えるのは
厚みのある穏やかな聖二のボーン


そして先ほどまでとは違い
しっかりと音を支える猛のベースに
力強く歌う拓朗に
時々声を重ねる翼の
軽快なギターがのっかり
ノリのいいメンバーと違って
一人ただストイックに
黙々とリズムを刻む慶太郎の
ドラムがそのすべてをまとめる



慶太郎のドラムで曲の終わりが
締められ翼が光希に声をかける

「どう?!俺かっこよかった?」

「“俺”ちゃう!!!
“俺ら”どうやったー?」


光希は呆然としていた
先ほどの世界に引き込まれたまま
呟いていた

「…かっこよかった
……みんなが…」


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