アキ 6
アキとはプライベートな時間で会うようになっていた。
アキとの約束
・決して深入りしない。・プラトニックなお付き合いをする(もちろんキス、ボディタッチ、セックスはなし)
という条件の下、プライベートで会うことはOKした。
この条件は自分自身にも言い聞かせるものだった。
逆にアキからも私にお願いされたことがあった。
「透!」
「名波く……アキ」
「へへっ」
それは名前で呼ぶこと。
今日は映画を一緒に観に行く。
「手をつなぐのもなし?」
「なし。ボディタッチ禁止」
「ボディタッチに入るのかよぉ」
アキは唇を尖らして膨れてみせた。
正直、あの条件を出せば引き下がるかと思っていた。
だけどアキはすんなりとOKした。
私と一緒にいられるならと…。
私の一体どこが?と思わずにはいられない。
「透!お金ならいらないよ!」
「そういう訳にはいかない。仮にもアキは学生でしょ」
「でも!男の立場ってもんが…」
「デートは割り勘。条件に加える」
「そんな…」
チケット売場で口論になってしまった…。
「アキがいつか就職して、自分でお金が稼げるようになったら、ごはんおごってよ」
「…なんか、子供扱いされてる俺」
またアキは膨れてしまった。
「…でも」
「ん?」
「きっといつか初給料で透に何かおいしいものご馳走するよ」
笑顔でアキが言った。
続く
アキとの約束
・決して深入りしない。・プラトニックなお付き合いをする(もちろんキス、ボディタッチ、セックスはなし)
という条件の下、プライベートで会うことはOKした。
この条件は自分自身にも言い聞かせるものだった。
逆にアキからも私にお願いされたことがあった。
「透!」
「名波く……アキ」
「へへっ」
それは名前で呼ぶこと。
今日は映画を一緒に観に行く。
「手をつなぐのもなし?」
「なし。ボディタッチ禁止」
「ボディタッチに入るのかよぉ」
アキは唇を尖らして膨れてみせた。
正直、あの条件を出せば引き下がるかと思っていた。
だけどアキはすんなりとOKした。
私と一緒にいられるならと…。
私の一体どこが?と思わずにはいられない。
「透!お金ならいらないよ!」
「そういう訳にはいかない。仮にもアキは学生でしょ」
「でも!男の立場ってもんが…」
「デートは割り勘。条件に加える」
「そんな…」
チケット売場で口論になってしまった…。
「アキがいつか就職して、自分でお金が稼げるようになったら、ごはんおごってよ」
「…なんか、子供扱いされてる俺」
またアキは膨れてしまった。
「…でも」
「ん?」
「きっといつか初給料で透に何かおいしいものご馳走するよ」
笑顔でアキが言った。
続く
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