スカバンburn!! 10
「ちょっ…待って…
うちは何も…!」
「よっしゃ!
じゃーみっきーを
メンバーとして
迎えいれます!」
「「やったー!」」
うちは何も言ってへんのに…
「…9人か…ますます大変やな…」
拓朗が呟く
「…でもまあ賑やかそう」
その隣で慶太郎がボソッと
呟く
――「…ということで
クラスメイトが増えます」
「よろしくお願いします」
教室の一番後ろの席では
猛が笑いかけている
その2つ隣の端の席では
慶太郎が椅子にもたれかかり
雑誌を読んでいる
その間の席に座り
猛に話しかけた
「波音はクラス違うねんな」
「そうやねん
波音は4組
あ、みっきーこれからよろしくね」
猛は残念そうに答えた後
丸い目を細くし
子どもっぽい笑顔をみせた
「おいっ、慶太っ
慶太郎っ!」
猛の声に振り向き
慶太郎はやっと右隣の
転入生に気付く
「…あ…えっと…
…なんだっけ」
「光希!みーつーき!!
昨日会ったでしょ」
「冗談ですよ
ちゃんと覚えてます」
慶太郎のそれまでとは
ギャップのある
くしゃっとした笑顔に
光希は驚く
「…笑えるんや…」
「え?」
「あ、敬語!
やめてな!」
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