間違いletter 30
廊下ではスタッフやら
いろんな人が動きまわっていたが
俺はすぐにあいつを見つけた
大股であいつに近づく
「…お、久々じゃ…」
あいつはいつもの
勝ち誇った表情をみせたが
あいつの言葉が終わる前に
俺は胸ぐらをつかんでいた
そばにいたスタッフは驚いていた
「…なんだよ」
あいつは驚くことなく
冷たい目で俺を睨んだ
「俺はあのこを
お前らの売りのネタに
したかったんじゃない…
お前は何のために
歌っているんだ」
「何言ってんの?
ドラマのヒーローかよ
この世界、人のためとか
んな綺麗事で
やっていけるわけないし
お前が思うほど
甘くもねえし綺麗じゃない
この世界で生きていくなら
いつまでもヒーローな気分で
いんなよ
所詮、音楽なんて
誰も、何も、救えない
俺らミュージシャンなんて
ただの人間
スーパーマンじゃねえよ
勘違いすんな」
俺はあいつを殴ろうとも思わなかった
ただ悲しかった
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