一角聖獣8
目を覚ますと僕はベッドで寝ていた。一体どのくらい寝ていたのだろう。僕は枕に置いた頭を動かし、何処にいるのか確認しようとした。僕がいたのは、殺風景な板張りの部屋で窓際に置かれたベッド以外に何も無かった。
僕は体を起こして、窓を開けた。心地好い冷たい風が僕の顔に当たる。そして、窓の向かいを見つめると、淡いブルーの山々が地平線を歪めるように集まっていた。そこに浮かぶ雲は手に届きそうなくらい低く飛んでいる。
ふと馬小屋が目に入った。僕の寝ぼけた脳みそが、今までの事が夢じゃなかった事を知った。その後すぐに夢の中の声を思い出す。
「あの声って…ユニコーンだったのかな」
綺麗な声は女性とも男性とも取れた。程々に綺麗な声は判別しにくい。
何にしても不思議な生き物に出会ったのだ。そして、そいつの世話をするのだ。忙しくなりそうだ。
その後、タナーにどのくらい寝ていたのか聞くと、僕は二日も寝ていたらしい。僕の寝ていたあの殺風景な部屋が僕の部屋になった。
仕事は翌朝から始まった。孤児院での作業のおかげで記憶力には自信があったので、二日前の仕事内容を思い出しながらせっせっと片付けていった。
コケコッコー!!
ニワトリが鳴き終えた頃には、朝食も作り終え、目覚めて下りてきたタナーは少しばかり感心していた。
「ほう…孤児院出身の子はもっと使えないと思っていた。単純な作業しかしてないからな。でも、お前は違うようだ。やっぱり俺の見る目がよかったみたいだな」
タナーは同意を求めるように僕を見た。
「その通りです」
そう言うと、タナーは満足げな表情を浮かべ、椅子に座り、目の前に用意されている朝食に手を出した。口にそれを入れると、タナーは顔をしかめた。
「ふん。味は孤児院みたいに酷いな」
僕は料理なんてしたことが無い。
僕は体を起こして、窓を開けた。心地好い冷たい風が僕の顔に当たる。そして、窓の向かいを見つめると、淡いブルーの山々が地平線を歪めるように集まっていた。そこに浮かぶ雲は手に届きそうなくらい低く飛んでいる。
ふと馬小屋が目に入った。僕の寝ぼけた脳みそが、今までの事が夢じゃなかった事を知った。その後すぐに夢の中の声を思い出す。
「あの声って…ユニコーンだったのかな」
綺麗な声は女性とも男性とも取れた。程々に綺麗な声は判別しにくい。
何にしても不思議な生き物に出会ったのだ。そして、そいつの世話をするのだ。忙しくなりそうだ。
その後、タナーにどのくらい寝ていたのか聞くと、僕は二日も寝ていたらしい。僕の寝ていたあの殺風景な部屋が僕の部屋になった。
仕事は翌朝から始まった。孤児院での作業のおかげで記憶力には自信があったので、二日前の仕事内容を思い出しながらせっせっと片付けていった。
コケコッコー!!
ニワトリが鳴き終えた頃には、朝食も作り終え、目覚めて下りてきたタナーは少しばかり感心していた。
「ほう…孤児院出身の子はもっと使えないと思っていた。単純な作業しかしてないからな。でも、お前は違うようだ。やっぱり俺の見る目がよかったみたいだな」
タナーは同意を求めるように僕を見た。
「その通りです」
そう言うと、タナーは満足げな表情を浮かべ、椅子に座り、目の前に用意されている朝食に手を出した。口にそれを入れると、タナーは顔をしかめた。
「ふん。味は孤児院みたいに酷いな」
僕は料理なんてしたことが無い。
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