アキ 8
道なき道を、自分で切り開く。
進む道は、自分で決める
あの絵の下に透の名前を見て、会ってみたいと思った。
この絵を描いた人は、どんな人なんだろうと…。
ある日、ガラス越しに教室を覗いた。
すぐに、分かった。
生徒の絵を真剣に見ている。
優しそうな瞳。
透き通るような白い肌。綺麗な横顔…。
あ… 笑った。
もうこの時、俺は透に恋してたんだ。
今までまともな恋愛したことない俺が、こんな気持ちになるなんて…。
この日の内に絵画教室の体験に申し込んだ。
透に会ってすぐに左手の指輪に気づいたけど、見ないように、していた。
透の近くにいるだけで、透の横にいれるだけで、俺は俺でいられる気がした。
親も、病院も関係ない。俺の人生。
透に俺は救われたんだ。
「アキ?」
「…え」
「映画、おわった」
エンドロールもおわり、客が席を立っている。
「映画、よかったね。久しぶりに観たよ」
透が笑って言った。
透の側にいられる。
俺は幸せだ。
続く
進む道は、自分で決める
あの絵の下に透の名前を見て、会ってみたいと思った。
この絵を描いた人は、どんな人なんだろうと…。
ある日、ガラス越しに教室を覗いた。
すぐに、分かった。
生徒の絵を真剣に見ている。
優しそうな瞳。
透き通るような白い肌。綺麗な横顔…。
あ… 笑った。
もうこの時、俺は透に恋してたんだ。
今までまともな恋愛したことない俺が、こんな気持ちになるなんて…。
この日の内に絵画教室の体験に申し込んだ。
透に会ってすぐに左手の指輪に気づいたけど、見ないように、していた。
透の近くにいるだけで、透の横にいれるだけで、俺は俺でいられる気がした。
親も、病院も関係ない。俺の人生。
透に俺は救われたんだ。
「アキ?」
「…え」
「映画、おわった」
エンドロールもおわり、客が席を立っている。
「映画、よかったね。久しぶりに観たよ」
透が笑って言った。
透の側にいられる。
俺は幸せだ。
続く
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