アキ 11
「アキ、最近付き合い悪くない?」
ゆかが甘えたように俺の腕に絡みつきながら言った。
「そんなことないだろ」俺はそっけなく答えた。
ゆかは高校の時に関係を持った女のひとり。
地元を離れて、他の女とは自然に連絡を取らなくなったが、ゆかは俺と同じ上京組だった。
大学に入学して、しばらくした頃、偶然に会った。
それから関係がまた続いている。
「ねぇ、この間水族館で一緒だったおばさん誰?」
「誰でもいいだろ」
「別にいいけどね。アキとこうしてられれば…
ゆかが唇を重ねてくる。
最近、ゆかを抱きながら、いつも透を想っていた。
透の…
透は…
透が…
透なら…
「…トールって、あのおばさん?」
ゆかが下着をつけながら聞いてきた。
「は?なんで名前…」
「ヤってる最中にアキが名前呼んでたんじゃん。」
「…マジ?」
やべぇ…。俺、重症だ。
「珍しいね。アキがそんなに入れ込んでるなんて」
「別に入れ込んでねーし…」
「あれ?顔、赤くない?」
「赤くねーし!」
なんか弱みを握られたみたいで、恥ずい。
「アキ、可愛い」
俺をおちょくるように、ゆかが言った。
「でも、ゆかアキとヤルの好きだから、この関係なくなるのは嫌だからね?」
「……」
ゆかは屈託のない笑顔で俺にキスした。
続く
ゆかが甘えたように俺の腕に絡みつきながら言った。
「そんなことないだろ」俺はそっけなく答えた。
ゆかは高校の時に関係を持った女のひとり。
地元を離れて、他の女とは自然に連絡を取らなくなったが、ゆかは俺と同じ上京組だった。
大学に入学して、しばらくした頃、偶然に会った。
それから関係がまた続いている。
「ねぇ、この間水族館で一緒だったおばさん誰?」
「誰でもいいだろ」
「別にいいけどね。アキとこうしてられれば…
ゆかが唇を重ねてくる。
最近、ゆかを抱きながら、いつも透を想っていた。
透の…
透は…
透が…
透なら…
「…トールって、あのおばさん?」
ゆかが下着をつけながら聞いてきた。
「は?なんで名前…」
「ヤってる最中にアキが名前呼んでたんじゃん。」
「…マジ?」
やべぇ…。俺、重症だ。
「珍しいね。アキがそんなに入れ込んでるなんて」
「別に入れ込んでねーし…」
「あれ?顔、赤くない?」
「赤くねーし!」
なんか弱みを握られたみたいで、恥ずい。
「アキ、可愛い」
俺をおちょくるように、ゆかが言った。
「でも、ゆかアキとヤルの好きだから、この関係なくなるのは嫌だからね?」
「……」
ゆかは屈託のない笑顔で俺にキスした。
続く
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