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白黒ー其ノ參

[142]  紫希  2009-10-06投稿
彼は女が言ったことの意味がわからなかった。

いや、意味はわかった。わかったが、その行動は理解出来なかった。

イッタイナンダッテ…

彼は先ほどと同じ調子で女に問い掛ける。

「なんで?」

「だってその世界に一人で行くのは寂しいでしょう?」

「お気遣いありがとう。でも、君に付き合ってもらうのは悪いし、なにより理由がない」

「いいえ、理由ならあるわ」
彼が眉をひそめると、女はクスリと笑ってつづけた。
「私、貴方に興味があるの」
彼が黙っていると女はさらに続けた。

「私が初めて貴方に興味を持ったのは学部の新歓コンパ。みんなが流行りの恋愛小説で盛り上がっている時、貴方は一人だけ笑っていなかった」

アァ、ソンナ事モアッタナ
彼にはどうしてもその流行小説の面白さが理解出来なかった。そして、それを面白いと騒ぎ立てる人間も解らなかった。

「恋人が死んだからって感動できるほどボクはいいヤツじゃないよ。」

女は笑いながら言った。

「ふふ、だからそういうところに興味を持ったの。話しを合わせることもできたでしょうに、一人だけしかめっつらして。」


彼は苦笑して言った。

「空気が読めないだけだよ。」

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