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春の恋10

[283]  フラン子  2009-10-07投稿
そうじ中も透くんとその彼女のことが頭から離れない。

春(ヤバいなー、彼女持ちの人好きになっちゃった。まぁ、透くんと関わることもないだろうし、そのうち忘れるさ、こんな気持ち。)

そんなことを何度も繰り返し頭の中で考えていると、後ろに人の気配がして我に返った。

透「………。」

春「わ!透くんか。」

透「………。」

春「き、昨日はありがとうね。おかげで朝からカップル誕生だったよ。」

私は出来るだけ自然に笑った。

春「カップルといえば、透くん彼女いるんだね。」

透「……ん?」

春「さっき昼休み階段で見た。」

透「…やっぱりな、あのときオレのこと無視したろ。」

墓穴を掘ってしまった。

春「……なんか、ジャマしちゃ悪いなーと思って。」

言ってて虚しくなってきた。
ちょうど掃除終了のチャイムがなった。

春「じゃ、またね。」

透「あ…」

もう透くんと話すこともないだろうけど「またね」と言って、私はそそくさとその場から逃げた。

春(これ以上関わってたら好きになっちゃうし)

教室に戻るとまだ猛くんと奈々がくっついている。

奈々「春〜!昼休みどこ居たの?」

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