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春の恋14

[272]  フラン子  2009-10-08投稿
春「たぶん、自分でも知らないうちから気になってたと思う。返事はわかってるから『付き合って』とかは言わない。」

透くんはまだ固まっている。

私は気持ちを伝えて少しスッキリした。
空は夕日が沈みかけていて薄暗くなっている。

春「じゃ、そういう事で。私帰るね。」

私は立ち上がりスカートを少し叩いて教室に入った。

カバンを持って廊下に出て、階段を降りようとすると
後ろから透くんが追い掛けてきた。

透「あ…、オレ…」

すごく気まずそうだ。
やっぱり言わなきゃよかった。

春「いいから、さっき言ったこと忘れて。」

私は階段を降り始めた。

透「待って。ちょっと待って…。オレちゃんと考えるから。」

思わぬ言葉に驚いた。

春「いや、そんな無理しなくていいよ。」

透「いや、諦めるな。」

春「自分だって奈々のこと諦めてんじゃん。」

透「あー、もう…。なんかオレ変だ。とにかく待ってて。」



…それから3週間後…
そうじの時間。

透「お待たせ。」

春「………はい?」

透「オレと付き合ってください。」

春「………は?」

透「あれから春のことしか考えられなくなった。これは恋でしょう。」

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