神戸にいらしゃい!
学生のアルバイトといえば、客商売を選ぶ人が多いと思う。
なんたって同年代の仲間が多いし、体力も使わない。時間の融通もきく。
職種も豊富だ。
俺もそんな理由で、客商売を選んだ一人だった。
―ただ俺は、関心の゙職種゙を間違えた。
はっきり言おう。今から語るお話は、すべて実話である。
みなさん、お土産屋にはご用心を―\r
「……らしゃーい」
クソ寒い冬の真っ只中。
クソな客がやってくる。
今回の敵は50歳くらいの太ったババアだった。
香水くせぇ。
「ちょっとお兄ちゃん。聞きたいんやけど」
「……何でしょうか?」
もう嫌な予感しかしない。
「とうとうタワーってどうここから行けばつくのん?」
とうとうってなんだ!TOTOか!
便器とか作ってる会社がタワー作んのか!
また厄介なのが来たな。
「あのー失礼ですが、ポートタワーの事でしょうか」
「ちゃうちゃう!とうとうタワー!赤い砂時計みたいな形の!」
「それ、多分ポートタワーであってるかと…」
途端、ババアの眉間にシワが寄った。
「ちょっとあんた、私が間違ってるとでもいいたいん?」
あくまで便器社製の塔があると言い張るババア。
…本当に厄介だ。
俺がどう対処しようか迷っていると、
「もうええわ。自分で捜すし。ホンマ無能やな」
これは、もうキレていいですよね。
しかもあろうことかこのババア、「ついでにここでお土産屋買って帰ろ」とか言い出す始末。
その店の店員を面と向かって無能と罵っておきながら、なんと言う図々しさであろうか。
「ちょっとお兄ちゃん。あれはないん」
またか。
「あれ…と、申されますと?」
「あれやんあれ。緑の…あぁ、神戸ブロッコリーのストラップ」
今度はブロッコリーか!
ご存知の通り、神戸の名産の中にブロッコリーなど無論ない。
「はぁ、存じ上げないですね」
「あんなに有名やのに、知らんの!?」
有名なのか!
「あっ、あるやんここに!」
うそん。
そうしてババアが喜々として持ってきたのは。
「…非常に申し上げにくいのですが…これはまりもっ○りです。ブロッコリーではないです。」
「そんなん知らんがな。それで、ブロもっこりーいくらなん?」
みなさん、本当にお土産屋には、ご注意を。
なんたって同年代の仲間が多いし、体力も使わない。時間の融通もきく。
職種も豊富だ。
俺もそんな理由で、客商売を選んだ一人だった。
―ただ俺は、関心の゙職種゙を間違えた。
はっきり言おう。今から語るお話は、すべて実話である。
みなさん、お土産屋にはご用心を―\r
「……らしゃーい」
クソ寒い冬の真っ只中。
クソな客がやってくる。
今回の敵は50歳くらいの太ったババアだった。
香水くせぇ。
「ちょっとお兄ちゃん。聞きたいんやけど」
「……何でしょうか?」
もう嫌な予感しかしない。
「とうとうタワーってどうここから行けばつくのん?」
とうとうってなんだ!TOTOか!
便器とか作ってる会社がタワー作んのか!
また厄介なのが来たな。
「あのー失礼ですが、ポートタワーの事でしょうか」
「ちゃうちゃう!とうとうタワー!赤い砂時計みたいな形の!」
「それ、多分ポートタワーであってるかと…」
途端、ババアの眉間にシワが寄った。
「ちょっとあんた、私が間違ってるとでもいいたいん?」
あくまで便器社製の塔があると言い張るババア。
…本当に厄介だ。
俺がどう対処しようか迷っていると、
「もうええわ。自分で捜すし。ホンマ無能やな」
これは、もうキレていいですよね。
しかもあろうことかこのババア、「ついでにここでお土産屋買って帰ろ」とか言い出す始末。
その店の店員を面と向かって無能と罵っておきながら、なんと言う図々しさであろうか。
「ちょっとお兄ちゃん。あれはないん」
またか。
「あれ…と、申されますと?」
「あれやんあれ。緑の…あぁ、神戸ブロッコリーのストラップ」
今度はブロッコリーか!
ご存知の通り、神戸の名産の中にブロッコリーなど無論ない。
「はぁ、存じ上げないですね」
「あんなに有名やのに、知らんの!?」
有名なのか!
「あっ、あるやんここに!」
うそん。
そうしてババアが喜々として持ってきたのは。
「…非常に申し上げにくいのですが…これはまりもっ○りです。ブロッコリーではないです。」
「そんなん知らんがな。それで、ブロもっこりーいくらなん?」
みなさん、本当にお土産屋には、ご注意を。
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