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旅の記憶(クラッチ 2 )

[374]  ヒロ  2009-10-10投稿
実習中の聡と陽子。
陽子の方はというと、真面目に背筋を伸ばし「目一杯」という感じで、普通免許を持っている聡は、言われた事は難なくこなすのだが、陽子が気になるらしく、気合い十分、勉強十五分…まあ、若いのだから仕方がない。
実習も終わり、二人は一緒に帰ることになった。
陽子、「聡君って大型なんだね。バイクは何か乗ってるの?」
聡、「うん、ゼファーなんだけどね」
陽子、「ゼファー?!いいなぁ」
聡、「よ、陽子さんは免許取ったら、何乗るの?」
陽子、「うーん…赤いCB400かなぁ、聡君は?」
聡、「CBかぁ、オレはまだ決めてないんだよなぁ、ゼファーが、もう七万キロ超えちゃって…」
陽子、「じゃあ、ステップアップしようかな?って?」
聡、「うん、まあね。でも、陽子さんは何でバイクなんか乗りたいの?」
陽子、「女性がバイクに乗ってるのってカッコ良くない?それにスクーター乗ってる時、気持ち良かったしね。まあ、その時おっきいバイクに抜かれなのが悔しかったんだけどね」
聡、「負けず嫌い?」
陽子、「ちが!…くないか…」
陽子は恥ずかしそうにうつむいた。
二人は一緒に帰りながらお互いの事を話、距離を縮めて行くのでした。

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