携帯小説!(PC版)

夜路

[167]  ティッシュは乾かしてリサイクル  2009-10-11投稿
夜の帳はとうに落ちた。
陽は欠片も見せず、私の狭い世界は闇に満たされている。

空虚な時間だけが私の周りを流れる。

私は一歩、歩みを進めた。

光を求めて。

どこぞにあるとも分からない、広い世界を求めて。

しかし、私はいつか悟るのだろう。
どこまで歩いても、私の世界は闇に満たされていることを。

そして知るだろう。
私がもと居た場所を、再び陽は照らすことを。

終には解るのだ。
私はどうするべきなのかを。

「ああ!なんということだろう。私の世界はなんと狭いのだろう!」

世界は広い。

私は歩き続ける。

光を、広い世界を求めて。

知らぬうちに、闇を、陽の当たらない世界を求めているとも知らず。

長い旅路を、踏みしめるのだ。

終わりなど、無いとも知らず。

永い、永い、路を。

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