無題5
この街のルール。それは〈自由〉ということ。 視界に入ったのは、女子高生と中年のオヤジ。その後ろには、キスをしているカップル。ヤクの売人が客を待つ。そんな奴らを見ながら、あたしは「バーーーカ」と心の中で呟く。 いつからだろう。あたしの目に映る色はみな、グレーだ。食べ物も洋服もオヤジもお金も。サトルに会うまでは、それが当たり前だった。 つづく…
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