【夢くい】2
〜絶滅種〜
「お姉さん新聞ちょうだい」
「はい、少年50ベイルよ」
「ほい」
「ありがとう」
七聖種の西北にある小さな町「リア」。
150センチ程の身長で、銀の長めの髪を風に揺らし、透き通る様な蒼い瞳に、身長程ある大剣を背に背負い、印象的な額に傷がある少年は、新聞を買い草むらに腰を下ろして、先程買った「小町新聞」を見た。見出しには「絶滅の危機!!」と大きく書かれている。
「夢くいの次は人間も絶滅の危機かぁ。・・夢くいと人間保護プログラム??何だそれ??「首都ゲイルで、数少ない夢くいと人間を保護する活動を開始。」・・・馬鹿だろ」
少年は新聞をクシャクシャに握りしめて、草むらに寝転がり瞼を閉じた。太陽の光りで瞼の裏は赤く染まっている。
「ライト!!こんな所にいた」
いきなり側から声が聞こえてライトと呼ばれた少年は目を開けた。
「びっくりした・・ミューか。」
ミューと呼ばれた少女は、銀色の短い髪に真っ白な肌、短剣を両腰にさして、額には黒い石がついている。ミューは緑色の瞳をクリクリさせながら少年を見た。
「勝手にフラフラ歩き回らないでよ」
「ミューなら簡単に見つけられるだろ」
「まぁそうだけど」
「・・そろそろ行くか」
「そうだね」
「日が暮れるまでには、次の町「レイル」には着くだろ」
「うん」
ライトとミューは立ち上がり町を出て、野道を歩き続けた。
いきなりライトとミューは立ち止まった。
「・・ミュー」
「分かってる」
ライトは大剣を背から抜き、ミューは両腰から短剣を抜き構えた。暫くの間、沈黙が流れた。
「・・行くぞ!!」
ライトの声が響いた途端草むらから2つの黒い影が飛びかかって来た。
ミューは2つの短剣で切り裂き、ライトは大剣を突き刺した。2つの影は地面に溶けこみ消えた。
「・・こいつらシャドウだ」
「じゃあ近くに魔女がいるはず」
「もう町は近い。嫌な予感がするな・・」
「急いだ方が良さそうだね」
「ああ」
2人は小走りで野道を走り抜けた。
「ライト!!町が燃えてるっ!!」
「あの炎・・」
「うん。かなり強力な魔法」
「行くぞ」
「うん」
町の入り口は炎に包まれている。
「ウォータ《津波》!!」
ミューが唱えると額の黒い石が光り、石の光から津波が出てきて町の入り口の炎を消しさった。そして2人は町の中に入って行った。
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