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いじわる先生 11 〜いじわる先生のショータイム〜

[445]  るー6  2009-10-13投稿
おそらく神山先生が写真を持っているのをあのいじわる先生が知って、神山先生のもとへ向かった。神山先生の様子がおかしかったのは、きっといじわる先生に、脅されたからだと。
「そうか…」
幸輔は涼子をなだめた。
香山も、初めて見たいじわる先生の感想を述べた。
「おまえら…あいつの逆鱗に触れたら、最悪殺されるぞ。」
幸輔の頭に何かが浮かんだ。
殺される…!?

じゃあ何で、僕達を追わなかったのか。

他に殺したい人がいるから…?

となると…

「やばい!」
「どうした山田?」
「先生の家で2人…待ってて!」
「えっ?」
香山は幸輔の急な変化に困惑する。
「いいから、先生は涼子さんをかくまってて。」
と言い残し、幸輔は全速力で走った。

その頃、ある家で、インターホンが鳴った。
「誰…」
いじわる先生の

ショータイム。

扉をあけた瞬間、腕を掴まれ、
「遊ぼうよ。」

ナイフは必需品。それが相手の首元に。
「…その声は…」
「まあまあ。遊ぼうよ。優太くん。」


香山と涼子は、家に着いた。
「指示どおりにしたいけど、幸輔は何がしたいんだよ。」
「私は…分かる気が…。」部屋に入って、2人は改めて話を始めた。
涼子の顔が一瞬、
『この部屋は汚…!』
的な顔になったが、言葉に出さなかったので、香山は安心した。
「で…何で、分かる気がするんだ?」
「私はきっと…優太の家に…」
「えっ…!?」
香山は、そうか!と頭が働いた。涼子は話を続けた。「私をあの先生が追わなかった理由は、あなたたちがいたから。今独りぼっちの優太を狙えば、優秀教員の名に恥をかかせることなく、適確にいじめる事ができる…。」
「全ては策か!?」
「まんまと騙されたわ。」「…じゃあ、オレらも動こう。」
「ええ。そうしたいけど…」
涼子は怯える。
「大丈夫。やられそうになったら、先生が守るから。」
「先生…」
涼子の目に…涙。
「行くぞ。」
2人はまず、優太の所へ向かった。
「優太の親って、結構帰りが遅かったような…。」
香山は家庭調査票の文面を思い出して言った。
涼子の目には、未だに涙が溢れそうになっていた。
嬉しかったのだろうか。

「出ない…」
優太の家には誰にもいないようだ。
「一体どこに?」
すると扉のポケットに、一枚の紙がはみ出していた。そこには、
『桜川大橋の下で、君たちを待ってる』
と書かれてあった。

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