君からの手紙〜エピローグ前編〜
「そうですか。終わりましたか。良かった…これで思い残すことはなく帰れます…えっ?俺ですか?俺は…大丈夫ですよ。荒木さんが幸せになることが、俺と由美の罪ほろぼしですから。…ええ、ここから先は、俺自身の問題ですから。…はい。では、また、お会い出来たら」
勇一の心遣いに感謝をして、嶋野は、電話を切った。
ふと、振り返ると、紀子が立っていた
「森田さん…終わったよ。みんな、それぞれ幸せをつかむことが出来たみたいだよ」
「そうですか…私も、知り合いに、挨拶してきました。これから先も、北海道で生活していくことを」
「そうか…」
しばらくの沈黙の後、2人を黒い闇が包んだ。
そして、2人の前に、15年前の由美と利夫、さまよっていた由美と待っていた利夫も現れた。後者の方は、2人には見えないが…
「由美…」
「奥村さん…」
「お兄ちゃん…ありがとう…そしてごめんなさい。私のわがままで…みんなを苦しめてしまって…勇一…幸せになれて良かった」
「ああ…もう、お前が苦しむこともないよ」
「ありがとう…」
「森田さん…2年前の、お願い聞いてくれて感謝してます…すみませんでした。あなたを苦しめてしまって…」
「いえ。私は感謝してます。いろんなことがあったけど、私なりに、いろいろな出会いがあったから…」
利夫は、深々と頭を下げた。
「奥村さん…由美を…由美を、よろしくお願いします」
「はい」
「由美…そっちの世界は、わからないけど、奥村さんと共に元気でな」
「うん…お兄ちゃん…」
「ん?」
「お兄ちゃん自身の幸せは?」
「俺か?俺はまだ、もう1人見届けてないよ…ありがとうな。…だから、2人とも、元気でな」
「いいの?それで。私は…」
由美と利夫の体が消えかかりはじめていた。
「ごめんなさい。そろそろ、行かなくちゃ…紀子さん」
由美は、何か言いかけたが、やめた。
紀子は、なんとなく察した。
「由美さん…奥村さん、…こんなこと言っていいのかな?この先の未来を、出きる限り、2人で歩いて行ってくださいね」
2人は、声を揃えて「ありがとう」と言うと、姿を消した…手をつなぎながら…。
「行っちゃたな」
「ええ…」
「帰ろう」
「1つ聞いていいですか?」
「ん?」
「もう1人って誰ですか?」
勇一の心遣いに感謝をして、嶋野は、電話を切った。
ふと、振り返ると、紀子が立っていた
「森田さん…終わったよ。みんな、それぞれ幸せをつかむことが出来たみたいだよ」
「そうですか…私も、知り合いに、挨拶してきました。これから先も、北海道で生活していくことを」
「そうか…」
しばらくの沈黙の後、2人を黒い闇が包んだ。
そして、2人の前に、15年前の由美と利夫、さまよっていた由美と待っていた利夫も現れた。後者の方は、2人には見えないが…
「由美…」
「奥村さん…」
「お兄ちゃん…ありがとう…そしてごめんなさい。私のわがままで…みんなを苦しめてしまって…勇一…幸せになれて良かった」
「ああ…もう、お前が苦しむこともないよ」
「ありがとう…」
「森田さん…2年前の、お願い聞いてくれて感謝してます…すみませんでした。あなたを苦しめてしまって…」
「いえ。私は感謝してます。いろんなことがあったけど、私なりに、いろいろな出会いがあったから…」
利夫は、深々と頭を下げた。
「奥村さん…由美を…由美を、よろしくお願いします」
「はい」
「由美…そっちの世界は、わからないけど、奥村さんと共に元気でな」
「うん…お兄ちゃん…」
「ん?」
「お兄ちゃん自身の幸せは?」
「俺か?俺はまだ、もう1人見届けてないよ…ありがとうな。…だから、2人とも、元気でな」
「いいの?それで。私は…」
由美と利夫の体が消えかかりはじめていた。
「ごめんなさい。そろそろ、行かなくちゃ…紀子さん」
由美は、何か言いかけたが、やめた。
紀子は、なんとなく察した。
「由美さん…奥村さん、…こんなこと言っていいのかな?この先の未来を、出きる限り、2人で歩いて行ってくださいね」
2人は、声を揃えて「ありがとう」と言うと、姿を消した…手をつなぎながら…。
「行っちゃたな」
「ええ…」
「帰ろう」
「1つ聞いていいですか?」
「ん?」
「もう1人って誰ですか?」
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