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君からの手紙〜エピローグ後編〜

[398]  YOSI  2009-10-18投稿
「…もう、わかってるよね?」
「私…ですか?」
「ああ…森田さん、いろいろとありがとう。君のおかげで、俺と由美の願いを終わらせることが出来た…だから、後は君の幸せを見届けるだけだ」
「そんな…私こそ嶋野さんの協力がなかったら、ここまでこれませんでした…それに…」
紀子は、下を向いた。
「どうしたの?」
「それに…ずっと、人の幸せを見届けるんですか?だったら、私の幸せを見届けてください!私の隣で、ずっと、すぐそばで…」
「え?」
「私、運命だと思ってます。由美さんと奥村さんの思いが、私達を出会わせて、手紙を通して、様々な運命を導いたんだと。だから、嶋野さん、私達のこれからを…」
「そこから先は、俺に言わせてくれ」
紀子は、黙って頷いた。
「この先、どんな運命があるかわからない。…だけど、切り開いていけるなら、切り開いていこう…2人で。そして、出会った人達と共に、幸せを見つけていこう」
「はい…」
紀子は、短く頷いた。
そして、嶋野は天に向かって、言った
「由美…いろんなことがあったけど、お前の手紙で、出会った人達の、これからを見届けることが出来たよ。お前の愛した曲にも出会えたよ。…だから、これからの、出会った人達、そして、俺と森田さん、…いや紀子さんの、行く末を見守っていて欲しい。空の上のどこかで」
紀子も続いた
「奥村さん、由美さん、あなた達から託された手紙から、私達はここまできた…手紙に送ります。…ただありがとう」
2人は手をつないだ。
「奥村さん、ありがとう。由美…君が託した手紙と君が愛した曲と、君が出会わせてくれた、全ての人の幸せを、願って生きてゆくよ…君の大事な思いを…」

そう
君からの手紙を


〜完〜

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